2014年12月4日、FIAの世界選手権タイトルの暫定カレンダーが発表された。世界ツーリングカー選手権(WTCC)は全12戦が予定され、従来とは大幅に変更が加えられた。
まず、シーズンのオープニングレースは、モロッコから2014年のドライバーチャンピオンJ.M.ロペスの母国、アルゼンチンに変更された。そしてアフリカに移動してモロッコで第2戦が開催される。
シーズン前半で最大の注目が初開催となるニュルブルクリンク北コースでのレースだ。このレースはニュルブルクリンク24時間レースとの併催で、WTCCは北コースを舞台に3周で争われることになる。F1グランプリをはるかに凌ぐ30万人を超える大観衆の前で行なわれ、TV中継も24時間レースと共同運営となりレースの盛り上がりが大いに期待される。
第6戦のスロバキアでのレースは、教育大臣が主催する学生たちの社会協働デーにあたり、WTCCレースも学生たちを迎え入れ、仕事をしてもらうというユニークな試みが行なわれる。また第8戦のポルトガルは、地元自動車クラブと協定を結び、今後3年間にわたる開催が契約されている。
夏休み明けのレースとなる日本ラウンドは、WTCC主催者とモビリティランドと現時点で協議中だが、サーキットは鈴鹿からツインリンクもてぎに変更される可能性が高い。もてぎの方が首都圏に近いという理由とされている。
中国でのレースは、上海のみになり、2005年以来開催されていたマカオはカレンダーからはずれた。上海では中国国内レースのビッグイベントの中国ツーリングカー選手権戦(CTCC)との併催となるので盛り上がりは大いに期待できる。アジアでは、新たにタイが加わった。タイでの世界選手権レースは初めてとなる。そして、カタールで開催される最終戦はWTCC初のナイトレースだ。エキゾチックな夜間レースの模様は世界にTV配信されることになっている。