【WEC 2017】第6戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間 ポルシェが1-2で4連勝

2017年9月14日〜16日、アメリカ・テキサス州のオースチン(COTA)で世界耐久選手権の第6戦「サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース」が開催された。

WEC2017第6戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース 優勝したポルシェ2号車
優勝したポルシェ2号車

世界耐久選手権シリーズ第6戦のLMPクラス公式予選は、9月15日の午後3時25分から20分間行なわれた。天候は予報通りの晴天で、気温は35度を記録し、テキサスの強烈な陽射しがサーキットに降り注いだ。そのため路面温度も45度と高く、チームはパワートレーン系の冷却性能、タイヤ磨耗が焦点となった。

トヨタは7号車が小林可夢偉とマイク・コンウェイ、8号車はセバスチャン・ブエミと中嶋一貴がタイムアタックを担当したが、ポルシェ勢はベストラップを記録しており、トヨタの2台はそのタイムを上回ることはできなかった。

ポルシェは1号車が1分44秒741、2号車が1分44秒994で、トヨタ勢より2秒以上速く、余裕のある1-2ポジションを確保した。

WEC2017第6戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース 予選結果

WEC2017第6戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース 決勝スタート風景

9月16日の決勝レースは、気温30℃の炎天下の正午スタートで、午後6時までの6時間におよぶ長い戦いが始まった。それは暑さとの戦いでもあった。レースは、過酷な暑さのためレギュレーションによってステアリングを握るドライバーの最高連続ドライブ時間が80分に制限され、他のレースのような1名のドライバーによるダブルスティントができないのが特長だ。

WEC2017第6戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース トヨタ8号車

ポールポジションからスタートしたポルシェ1号車は序盤に10秒以上のリードを奪い、30周目に、新品タイヤに交換。トヨタは最初のストップでタイヤ交換を行なわなかったのでポルシェ1号車は3番手に後退した。レース後1時間半頃にはトヨタ7号車のホセ・マリア・ロペスとポルシェ1号車は熱戦を繰り広げたが2番手を維持。

60周過ぎにポルシェ1号車はトップに復帰。そのままトップを守り、終盤にはピットストップ直前にトヨタ7号車と接触するシーンもあったが終盤までトップを守り、最終的にドライバー選手権をリードする2号車を先行させ、2番手でゴールを迎えた。

ポルシェ2号車は1周目に2台のトヨタに抜かれて4番手となった。その後1時間ほどでトヨタの2台を抜いて2番手に浮上。しかしトヨタ勢は途中でタイヤ無交換の作戦を採ったため4番手に落ちる場面もあったが、終盤には再びトヨタの2台を抜いて2番手となり、最終的には1号車が1位の座を譲り、2号車は先頭でゴールを迎えた。

WEC2017第6戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース トヨタ7号車

ポルシェ・チームはミシュランと協力してバルセロナで行なった、炎天下のテストで十分な対策を行ない、このレースに改良されたボディを使用したことが大きなアドバンテージとなり、この結果に繋がったのだ。

WEC2017第6戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース トヨタ7号車とポルシェ2号車のバトル

トヨタは、予選での大きなタイム差を覆すために、途中でタイヤ無交換のスティントを挟む作戦を採用し、それは成功しポルシェ勢を逆転する場面もあったが、最終的にはタイヤを温存するトヨタ勢をポルシェが抜き去り、それをトヨタ勢が追い上げるパターンとなった。が、追いつくことはできず、8号車はトップから22秒遅れの3位に、7号車は33秒遅れで4位となっている。

WEC2017第6戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース ポディウム

次はいよいよ富士6時間レースだ。ポルシェは富士6時間に向けての準備を整えていると明言しているが、トヨタは地元でパフォーマンスを見せることができるだろうか?

WEC2017第6戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース 決勝結果

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