ル・マン24時間レースでブレーキパッド交換不要のブレンボブレーキ

ブレーキ技術で著名なブレンボ社は、2023年6月6日、ル・マン24時間レースのブレーキ技術プロバイダーとなることを発表した。6月10日〜11日に開催されるル・マン24時間レースでは、スターティンググリッドに並ぶ62台のマシンのうち44台にブレンボ製品のブレーキコンポーネンツが装着されることになる。

ブレンボのダニエレ・スキラッチCEO

「我々は100周年を迎えるル・マン24時間レースのブレーキ技術プロバイダーを務めることを嬉しく思っています。ブレンボは50年近くモータースポーツに関わってきており、このレースは世界で最も注目されている自動車イベントのひとつです。ハイパーカー、プロトタイプ、GTカーなど、多くのレーシングカーにブレンボ・ブレーキシステムを装備し、レースを通じて設計と性能をテストすることで、その後の市販車へ活かすことができます」と語っている。

ブレンボは、軽さと剛性の最適な組み合わせを確保することに注力し、最適な条件下で使用された場合にはレース中のブレーキパッドを交換する必要がない。摩耗はわずかで、レース中もブレーキ性能を維持することができる。

ハイパーカー・クラス用のキャリパーとカーボン・ディスク

ル・マン・ハイパーカー(LMH)に装着されるディスクは、放熱性に適した軽量素材のカーボン製だ。ブレンボのカーボン・ディスクは厚さ38mm、直径380mmで、放熱性を最適化し、6000km以上使用できるようになっている。ディスクには432個の通気孔が開けられており、使用温度範囲は250度〜850度だ。

ル・マン・プロトタイプ(LMP2)クラス用のカーボンディスクは、厚さ32mm、直径380mmで、これも6000kmまで使用可能。48個の通気孔が開けられており、使用温度範囲は250度〜850度。

3クラスのブレーキ・システム

ル・マン・グランドツーリング耐久(LMGTE)クラスのマシンに使用されるブレーキ・ディスクは、厚さ35mm、直径390mmの鋳鉄製を使用し、最大4000kmまで使用可能。鋳鉄製ディスクは72枚ものベンチレーション・フィンやベーンがあり、使用温度範囲は250度〜750度となっている。

ブレンボ 公式サイト

COTY
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