【フォーミュラE】新たなGen3マシンが登場!気になるシーズン9のレギュレーションは?

2022年11月18日(金)フォーミュラEとFIAは、ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9のスポーツレギュレーションと開催スケジュールのアップデートを発表した。

開催地未定も

2023年1月に開幕を迎えるフォーミュラEシーズン9のスケジュールが発表されたが、第10戦と第13戦の開催地が未定のままだ。またシーズン8で開催されたソウルの2戦はカレンダーから削除さている。代わりに南アフリカ・ケープタウンとインド・ハイデラバードが加わり、全17戦を予定している。

レース時間から周回数に変更

レースはこれまでの45分プラス1周から、周回数に変更される。周回数への変更に伴い、セーフティカーやフルコースイエローによるレースの中断は周回数で補われ、これまでのレース時間の延長に置き換わる。

アタックチャージは、シーズン9の後半に一部のレースで導入

フォーミュラEとFIAは、より小型で高速かつ軽量な新しいGen3マシンがレース中にエネルギー補給を受けられるようにするための、最先端なバッテリーおよび充電機能の開発に取り組んできた。そして600kWのブースターによって30秒間に4kWhの電力が供給できる新バッテリーが開発され、現在世界で最も先進的なEV用バッテリーを開発した。

レース中に30秒間のアタックチャージが義務付けられ、これまでレース中に展開されてた2回のアタックモードは解除され、Gen3レースカーの出力が300kWから350kWに増強される。

このアタックチャージは、シーズン9の後半に一部のレースで試行される予定だ。アタックチャージが実施されないレースでは、ドライバーによってレース中に一時的にパワーアップする既存のアタックモードが維持される予定。またファンブーストは廃止されシーズン9には導入されない。

ルーキードライバーに活躍の場を

各チームは、チャンピオンシップに参加したことのないドライバーを起用して、シーズン中に少なくとも2回のフリー走行、1セッションをこなさなければならない。その目的は、新進気鋭のドライバーにフォーミュラEレースの特性を体験してもらい、チームの進歩に貢献する機会を提供することとしている。

フォーミュラEのCEOであるジェイミー・レイグル氏は、次のように述べている。
「私たちのスポーツレギュレーションの更新は、ドライバー、チーム、パートナー、ファンにとって、ABB FIAフォーミュラEチャンピオンシップが民生用EVの世界へと進化し、プラスの影響を与え続けていることの証しです。スポーツ性の強化、マシン性能の一段の向上、最先端のバッテリー技術、アタックチャージの革新が組み合わさることで、我々のレースはより競争力のある楽しいものになると同時に、EV開発の将来性を示すことができる。これはフォーミュラEが目指したものの核心であり、シーズン9で新世代の息吹を見るのを楽しみにしています」

フォーミュラEの共同創設者兼チーフ・チャンピオンシップ・オフィサーのアルベルト・ロンゴ氏は、次のように述べている。
「私たちは、最高のレーシングドライバーとチームが成功し、勝利するための完璧な条件を作り出しています。ラップタイムに変更することで、チームはより高度なレース戦略を立てることができるようになりました。また、シーズン後半のレースにアタックチャージを導入することで、チームにとってはレース戦略に新たな次元が加わり、ファンにとっても興味深いものになるでしょう。また、選手権に参加する新しいドライバーが席を占め、その能力を発揮する機会を提供することで、将来への準備も進めています」

FIAのフォーミュラE Sporting Mattersの責任者であるパブロ・マルティーノ氏は、次のように述べている。
「シーズン8の成功を受け、我々はレースフォーマットにさらに若干の変更を加え、ABB FIAフォーミュラE世界選手権をより多くの観客に届けると同時に、各チームに新たな才能を試す機会を提供することに努めます。待望のGen3シングルシーターの登場、自動車界を代表する名車やトップドライバーを擁する22の強力なグリッドによって、フォーミュラEの新時代は輝かしいものになると確信しています」

Gen3レースカーは、これまでで最も速く、最も軽く、最もパワフルで、最も効率的な電気レースカーである。2023年1月14日にメキシコシティで開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権の第1戦でデビューする。

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