【フォーミュラE】シーズン8第2戦ディルイーヤ ヴェンチューリのモルタラが通算3勝目

【フォーミュラE】シーズン8第2戦ディルイーヤ ヴェンチューリのモルタラが通算3勝目

優勝したヴェンチューリのエドアルド・モルタラ。通算3勝目

ポールポジションは前日優勝したニック・デ・フリースが獲得。チームメイトの前日2位ストフェル・バンドーンは12位と出遅れた。日本での人気も高いニック・キャシディはFPのクラッシュで予選最下位からのスタートとなった。またレース巧者のジャガー・レーシングのサム・バードもリヤサスペンションを壊し21位と振るわなかった。日産e.damsのブエミは15位、新規加入の22号車マキシミリアン・ギュンターも14位と日産もいまひとつ速さがない。

予選はポールがデ・フリース、2位にヴェンチューリのエドアルド・モルタラ、3位エンビジョンレーシングのロビン・フラインスという順で、メルセデスパワートレーンを使用するヴェンチューリと、メルセデス勢が速いという結果になっている。

また有力リームのDSテチータのダ・コスタ、ヴェルニューも出遅れており、開幕ダッシュはメルセデスが決めたレースになった。

優勝モルタラ、2位フラインス、3位ディ・グラッシ
ホールショットはメルセデスE-Qのニック・デ・フリースが決めた

決勝のスタートはデ・フリースがホールショットを決め、モルタラ、フラインスの順のままクリーンな展開で始まった。前日と同じコースでの開催のため、コースにはラバーが乗りグリップは高そうだ。またアタックモードを第2戦では4分間、2回の使用マストにルール変更している。ちなみに、前日は3分間、2回マストだった。

スタートから10分経過した時点でもクリーンなレース展開で、順調にトップ8台がアタックモードを使う。そのタイミングで順位の変動はあるものの、結局はもとの順に戻るというこれまでにないクリーンな展開だ。

ヴェンチューリのもう一台ルーカス・ディ・グラッシもトップ争いに加わり、メルセデスパワートレーンが3台とアウディのパワートレーンを使用するエンビジョンのフラインスによるトップ争いになる。

気になるのはポルシェ勢だ。ロッテラー、ヴェアラインの2人は上位に進出できず、中盤での展開になっている。それでもロッテラーは5位辺りまでは上がってくるもののトップに絡むまでの速さがない。この状況はバッテリーの冷却問題なのか、パワーダウンしている様子が伺え、ポルシェ勢からは勢いが感じられなかった。

ヴェンチューリのモルタラはメルセデスのサテライトチーム

残り18分になっても相変わらずクリーンな展開は続き、大きな波乱は起きない。イエローもなく、セーフティカーが入る場面もない。30分経過し、残り15分とプラス1周になった時点ではなんと上位8台が均等間隔での展開になり、走行会の様相になっている。フォーミュラEとしては極めて珍しいレース展開だった。

が、しかし、残り8分となったときコース上でマヒンドラのアレクサンダー・シムスがストップ。マシン回収のためセーフティカーが導入された。この時点での順位はモルタラ、フラインス、ディ・グラッシ、ロッテラー、デニス、ヴェルニューという順。

回収はクレーンで吊り上げ、コース外まで移動させる作業だが、時間はかかりレースはSCが先導したまま終了した。

優勝はヴェンチューリのエドアルド・モルタラで通算3勝目。香港、昨年のメキシコ・プエブラについでの優勝を飾った。2位はヴエンビジョン・バージンレーシングのロビン・フラインス。3位もヴェンチューリのルーカス・ディ・グラッシという結果になった。

3位ヴェンチューリのルーカス・ディ・グラッシ

今季は予選方式が変更になり、2台で競い合うトーナメントドロー方式は大いに盛り上がるものの、マシンの性能そのままという結果になりやすそうだ。つまり、同じチームの2台は似たようなタイムになり、順位も似たような順位になる傾向が見える。そのため2レースを消化しただけだが、メルセデスとアウディパワートレーンのエンビジョンの6台が好調で、日産やポルシェ、DSといったパワートレーンは中盤以降の順位が定位置になっている。

また決勝もスタート直後に大きく荒れる要素は減り、クリーンな展開になっている。唯一アタックモードを使うときに順位変動があるものの、全員の使用が義務付けられており、結果的には一時的な順位変動に収まっている状況だ。

次戦は2月12日メキシコ・メキシコシティで開催。シーズン7のような激しいレース展開を期待したい。

COTY
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