プジョー、シトロエン、DS,オペルなどのブランドを持つグループPSAと、フィアット、アルファロメオ、マセラティ、クライスラー、ジープなどの合計13ブランドを展開するFCAグループは、2019年10月31日に企業統合に向けて協議を開始し、12月8日にグループPSAとFCAの統合に正式に合意されました。
最終的に合併した両グループがどのような企業になるかが注目されていましたが、2020年7月17日に、新企業グループの名称は「ステランティス(STELLANTIS)」となることが発表されました。
ステランティスとは
ステランティスとは、ラテン語の動詞「stello」にちなんでおり、「星たちとともに輝く」という意味です。新社名はそれぞれの歴史、ブランド価値を持ったマルチ ブランド自動車メーカーなので、それぞれの企業文化を統合して、新たなモビリティの時代のリーダーになるという意思を表現するとされています。
新社名の検討は合意発表直後から開始されました。新たなステランティスという名称は、合併した新企業ブランドとして使用されることになります。なおステランティスを構成する各個別のブランドの名称やロゴは変更ありません。
その他の様々な法規的な手続きも進行しており、2021年の第一四半期に正式に新企業としてのスタートが行なわれる予定になっています。
いずれにしても、この新グループは年間販売台数は約900万台、年間売上高は20兆円を遥かに超え、他グループに比べて圧倒的に多数のブランドを傘下に擁します。これは、フォルクスワーゲン、トヨタ、ルノー/日産/三菱アライアンスに次ぐ世界第4位の自動車メーカーグループが誕生することになります。
さらにいえば、ルノー/日産/三菱アライアンスの2020年の実績が低迷し、日産は生産台数を大幅に縮小しつつあるため、2021年の時点ではステランティスはルノー/日産/三菱アライアンスを抜いて3位になる可能性も大きくなっています。