2014年自動車セールス満足度調査の結果は? J.D.パワー

雑誌に載らない話vol95

2014年自動車セールス満足度調査
2014年自動車セールス満足度調査(量販ブランド部門)

2014年8月19日、J.D. パワー アジア・パシフィックは2014年の日本自動車セールス満足度(Sales Satisfaction Index:SSI)調査を発表し、その結果を公表した。

J.D.パワーによると、ラグジュアリーブランドではレクサスが1位、量販ブランドではMINIが1位となった。(なおこの調査は今回で13回目)

この調査は、J.D. パワー アジア・パシフィック社が、新車購入時の販売店の対応に関する顧客の総合的な評価を、4つのファクターに基づいて算出したもので、4つのファクターとは「セールス担当者」(34%)、「契約・価格」(26%)、「店舗施設」(21%)、「納車」(20%)でカッコ内は総合満足度に対する影響度を示す。これらのファクターにおける複数の詳細項目に対する評価を基に総合満足度(1000点満点)を算出している。

調査方法は、新車購入後2~12ヶ月が経過した国産、輸入車ブランドの乗用車保有者を対象に2014年5月下旬から6月上旬にかけてWEB調査を実施し、7297人から得られた回答を元に分析したものだ。

2014年の総合満足度の業界平均スコアは、ラグジュリーブランドは平均で718ポイント、量販ブランドの平均は649ポイントで、いずれのカテゴリーも2013年よりやや低下している。

J.D. パワー アジア・パシフィック社は、今回の調査が消費税増税前の時期と重なったため、ほとんどのメーカーにおいて満足度がやや低下するという事態となっているが、これは駆け込み需要から総じて売手市場の状態となり、そのような環境での顧客対応が手薄になったことによるものではないかとコメントしている。

調査結果による主なポイントは・・・
ファクター毎の平均でみると、特に2013年調査から低下したのは、ラグジュリーブランドの店舗施設で21ポイント、納車で16ポイント。一方量販ブランドでは、契約・価格において19ポイント、セールス担当者で14ポイントのそれぞれ低下となった。

新車購入時における顧客の販売店対応に対する満足度が、すべてのファクターにおいてラグジュリーブランドが量販ブランドを上回る満足度水準となっているのは当然として、両セグメント平均で見た場合、特に店舗施設での差が86ポイントと、最も大きくなっている。

購入者が契約に至るまでの過程で、他店との比較検討の実態からみると、比較検討をしなかった顧客の方が、全てのファクターにおいて満足度が高い。総合満足度では比較検討をしなかった顧客の平均スコアが664ポイント、比較検討を行った顧客の場合が637ポイントとなっている。

総合満足度スコアとロイヤルティの相関関係を販売店の推奨意向でみると、満足度が高い顧客層(総合満足度800ポイント以上)は84%の顧客が推奨をすると答えているが、満足度が低い顧客層(総合満足度500ポイント未満)では、その割合は35%にとどまる。

2014年自動車セールス満足度調査
2014年自動車セールス満足度調査(ラグジュアリーブランド部門)

2014年の総合セールス満足度で見ると、ラグジュリーブランドではレクサスが761ポイントで第1位。レクサスの総合SSIスコアはラグジュリーブランドセグメント平均を43ポイント上回る。レクサスは販売店の総合的なセールス満足度に影響を与える4つのファクターの全てでラグジュリーブランドセグメントの最高値を獲得した。2位はメルセデス・ベンツ(718ポイント)、3位はBMW(714ポイント)、4位にアウディ(710ポイント)、5位にボルボ(681ポイント)となっている。

量販ブランドセグメントでは、MINI(706ポイント)が2013年に続き、首位を獲得。4つの全てのファクターでセグメントトップスコアを獲得している。2位はフォルクスワーゲン(676ポイント)で、3位には三菱(666ポイント)、4位に日産(659ポイント)、5位にトヨタ(653ポイント)となっている。

なお調査結果の詳細はJ.D. パワー アジア・パシフィックのサイトで見ることができる。

 

J.D. パワー アジア・パシフィック公式サイト

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