2014年4月21日、トヨタはヴィッツをマイナーチェンジし、同日から発売を開始したと発表した。今回のマイナーチェンジで、4月10日に技術発表した改良型エンジンを搭載し、ライバルのフィットやスイフトなどに差をつけられていた燃費性能を向上させている。
1.0L、1.3Lの新エンジンを搭載することで1.3L車で燃費25.0km/L、1.0L車で21.6km/L~24.0km/Lを実現。内外装は「Lively(元気さ)」をテーマに、スポーティさと上質感を追求したデザインに一新している。
エクステリアは、ネッツエンブレムを中心にヘッドランプへ向かうアッパーグリルモールのV字ラインとロワグリルの組み合わせにより、現在のトヨタのフロントフェースデザインである「キーンルック」を表現。バンパーはハの字型に張り出させてワイドで踏ん張り感のあるとしている。またスポーティグレードの「RS」は迫力のある大開口メッシュロワグリルにより力強さを表現。ダイナミックでスポーティなデザインを採用している。ボディカラーは新色のルミナスイエロー(オプション設定)に加え、新色を7色追加し、全17色のラインアップに充実させている。
グレードはベーシックな「F」、華やかさを表現した「Jewela」、上質感を追求した「U」、スポーティな「RS」と、従来と同様に4つのグレードを設定し、それぞれの個性を強調している。
インテリアは左右へ広がる水平基調のインストルメントパネルと、滑らかなシルエットで囲んだ運転席てたシボやフィルム加飾を施し、運転席周囲はめっきやシルバー加飾を行なうことで、上質感を演出。さらにメーターもデザインを変更。アイドリングストップ搭載車にはTFTマルチインフォメーションディスプレイを採用。燃費や航続可能距離といった各種情報のほか、エコドライブを100点満点で評価するコンテンツなどを表示できる。
搭載エンジンは、1.3Lが新開発の1NR-FKEで、アトキンソンサイクル、クールドEGR、VVT-iE(電動VVT)などを採用し世界トップレベルの最大熱効率38%を達成。さらに、1.3Lエンジン搭載車(2WD)はアイドリングストップを標準し、燃費25.0㎞/L(従来型比+3.2km/L)の低燃費を実現。エコカー減税の100%免税の対象となっている。
3気筒・1.0Lエンジン搭載車は、圧縮比の向上、燃焼改善、低フリクション化など大幅な改良が加えられ、全車エコカー減税対象。アイドリングストップ機能付の“SMART STOPパッケージ”装備車は燃費性能を24.0km/Lとしている。
1.5Lエンジン搭載車も、燃焼改善を図り、新設定したアイドリングストップ機能付の“SMART STOPパッケージ”は「エコカー減税」の対象車となっている。
車体はボディ剛性を高めるスポット溶接の増し打ちや、床下の補強材の大型化のほか、ダンパーの改良などにより、さらに操縦安定性と乗り心地を両立。吸・遮音材、制振材を追加するなど、車内への音の侵入を低減することで、静粛性も高めている。さらに全車にVSC&TRC、緊急ブレーキシグナルを標準装備としている。