【ホンダ】ロサンゼルスショーで新型燃料電池車「FCV CONCEPT」をワールドプレミア

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ロサンゼルスショーに登場した「FCV CONCEPT」。デザインはコンセプトカー用に徹している

2013年11月20日、アメリカン・ホンダモーターは、ロサンゼルスモーターショーで新型燃料電池車「FCV CONCEPT」を世界初披露した。この新型燃料電池車「FCV CONCEPT」は2015年に発売を予定する市販前提のコンセプトカーだ。

ホンダは水素を次世代の有望なエネルギーキャリアととらえ、水素で走るFCEVを1980年代後半から研究開発してきた。2002年にFCEVの「FCX」のアメリカ政府販売認可を世界で初めて取得し、日本と米国でリース販売を開始。2003年には世界で初めて氷点下での始動を可能にした燃料電池スタック「ホンダFCスタック」を開発し、2005年に世界で初めてFCEVを米国の個人ユーザーに対しリース販売した。そして2008年には他社に先駆けて革新的なパッケージや異次元のドライブフィールを持つ「FCXクラリティ」のリース販売を開始、2009年に「2009 World Green Car」を受賞している。

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今回発表された「FCEV CONCEPT」は、FCXクラリティの後継モデルとして、FCEVの本格普及期の始まりと位置付けられている2015年に向け、さらなる性能向上とコストダウンを目指した次世代FCEVコンセプトカーとされる。このコンセプトカーに搭載している新開発のFCスタックは、従来型より約33%の小型化を図りながら、100kW以上の高出力と3kW/L以上の出力密度を実現。そのFCスタックを含めたパワートレーンを、市販車として世界で初めてセダンタイプのフロントフード下に集約して搭載している。このため大人5人が快適に座れるゆとりあるフルキャビンパッケージを実現し、その一方でエアロダイナミックフォルムによる空力最適シルエットを両立している。また、このパワートレーンをフロントに配置することにより、将来のFCEVの普及拡大期において、複数の車種に展開することを可能としている点が注目される。

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この「FCEV CONCEPT」は70MPaの高圧水素貯蔵タンクを搭載。300マイル以上の航続距離を達成するという。水素タンクの再充填は3分程度の短時間で完了し、現在のガソリン車と同等の使い勝手となっている。さらにFCXクラリティで実証試験を積み重ねた外部給電機能を装備し、災害時などに家庭へ電力供給を行なうこともできる。

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ホンダはこのコンセプトカーをベースにしたFCEVを、2015年に日本とアメリカ、その後はヨーロッパで発売する予定だ。また、2020年頃にはさらに小型・軽量で高性能、低コストの燃料電池システムと水素貯蔵タンクをGMと共同開発することで、FCEVの本格的普及を推進すと宣言している。

 

ホンダ公式サイト

COTY
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