16代目はセダン?SUV?トヨタ新型「クラウン」7月15日ワールドプレミア

トヨタは2022年7月6日、9日後の7月15日(金曜日)に16代目となる上級セダンの新型「クラウン」を世界初公開し、その発表イベントの模様を同日13時30分からオンライン配信すると発表した。

また、これに先立ち、7月6日から新型クラウン特設サイトを開設し、一部デザインの公開も予定している。

新型クラウン特設WEBサイト:https://toyota.jp/info/newcrown2022/

新型クラウンは16代目という長い歴史を持つ日本市場専用のFGモデルのブランドだが、ついにこの16代目から横置きエンジンのTNGA-Kプラットフォームを採用すると考えられ、日本市場だけではなく海外展開を前提としたモデルに生まれ変わる。

またモジュラー・プラットフォームのTNGA-Kを採用することで、セダンだけではなくSUVモデルの展開も噂されている。

現在ではトヨタは4販売チャネルで全車種の取り扱いを開始しているが、それまでクラウンは「トヨタ店」の専売車種で、トヨタ/クラウンのブランドに対して最もロイヤリティの高い優良ユーザー層が購入する車種であり、また同時に年間販売台数でトップを争う時代も存在したほど重要で、収益性の高いモデルであった。

ただ、ロイヤリティの高い伝統的なユーザー層に支持されてきたがゆえに、様々な障壁があり、かつてはぺリメーター・フレーム構造でなければならないとか、車両の全幅は1730mmを超えることに大きな抵抗を受け、現在も1800mmに収めている。また、ソフトなサスペンション、軽いステアリング操舵力なども伝統的なユーザー層の強い要望に応えた結果であった。2003年のゼロ・クラウンで初のモノコック・ボディを採用し、BMW 5シリーズを参考に、ステアリング系の剛性を大幅に高めるなど大きなチャレンジを行ない、冒険といわれたほどであった。

また、アスリート・グレード、RSモデルの投入など、もうひとつのクラウン像への挑戦も行なわれている。

しかし、伝統的なユーザー層の高齢化(60歳代後半から70歳代)が進んでいること、価格面では海外プレミアム・ブランド車に近くなったが、車両の基本性能では日本市場専用という限界があり、さらにレクサス・ブランドが登場してレクサスへの移行も行なわれるなど、しだいにクラウンが抱える課題は大きくなって行き、さらにセダン全体がトレンドからはずれなどの理由も重なり、2012年からの14代モデル頃から販売面でも衰退減少が明確化してきた。

2018年登場の15代目はTNGA-Lプラットフォームに切り替え、シャシーをニュルブルクリンクで鍛え、基本性能を大きく進化させて、メルセデス・ベンツCクラス、BMW 3シリーズを視野に入れたスポーティな上級パーソナルセダンへとイメージチェンジを行なったが、やはり販売面での困難な局面の打破はできなかった。

2018年の年間販売ランキングではデビューした15代目クラウンは19位、2019年には26位(3万6000台強)となり、収益性も相当厳しくなっている。

こんな背景から、16代目は過去のブランド属性を捨て去り、まったく新しいグローバルモデルに生まれ変わるもの考えることができる。

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