トヨタは2025年5月23日、Cセグメントのクロスオーバー「カローラ クロス」を一部改良し発売した。そして新たなグレードGR SPORTを追加設定し8月4日から発売する。
なお、今回の一部改良を機にパワートレインは、ハイブリッドに1本化され、ガソリンエンジン車はラインアップから消えている。

今回の一部改良では内外装のデザインを大幅に変更。特にエクステリアでは、フロントのバンパー/ヘッドランプを刷新するとともに、ボディ同色グリルを採用してより都会的な上質感を表現。このグリル・デザインは5月21日に発表された新型「RAV4 CORE」のグリルと類似しており、今後のトヨタのクロスオーバーSUVのデザイン・テーマになると推測できる。細部では、Zグレード用の18インチ・アルミホイールのデザインも変更されている。

インテリアは、シフトノブとシフトパネル周辺のデザインを変更し、より上質な印象に仕上げている。そして、ドライブモードには「SNOW EXTRAモード」をトヨタとして初採用した。
従来のSNOWモードは発進時、コーナリング時、スリップ時にのみE-Fourのリヤモーターが稼働していたがSNOW EXTRAモードはリヤモーターをフルタイムで作動させ、様々な雪路走行で前後の駆動力を緻密に制御し、走行安定性を向上させることができる。

また一部改良されたカローラ クロスは、日本初採用となる「シグナルロードプロジェクション」を装備。ウインカーランプと同期し、路面へ矢印形状を描画できるようになっている。交差点などで歩行者へ注意喚起を行ない、歩行者に早期車両認知へつなげる機能を持っている。
その他では、Zグレードにシートベンチレーション(運転席・助手席)を標準設定するとともに、GR SPORT/Zグレードにアダプティブハイビームシステムをメーカーオプション設定。GR SPORT/Z/Sグレードにはパノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)をメーカーオプション設定、GR SPORT/Zグレードにディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)Plusを設定している。
カローラクロス GR SPORT
カローラ クロス GR SPORTは、「アクア GR SPORT」、「ヤリス クロス GR SPORT」、「ハイラックス GR SPORT」、「ランドクルーザー GR SPORT」、「コペン GR SPORT」そして新型「RAV4 GR SPORT」に続くGRシリーズのスポーツのモデルである。


GR SPORTは走りの上質感、ドライビングプレジャーを重視し、ボディ剛性の向上やサスペンションの専用チューニングを採用したスポーツモデルという位置づけだ。
パワートレインは2.0Lエンジン(M20A-FXS型)とハイブリッドシステムを組み合わせ、GR SPORT専用に搭載し、ベースモデルに対して動力性能を向上させている。アトキンソンサイクル・エンジンの出力は152ps/188Nm、モータ出力は113ps/206Nmを発生する。またリヤモーターの出力は41ps/84Nmで駆動方式はE-Four式の4WDのみの設定となっている。

シャシー周りでは、フロント・ロワアームNo.1、No.2ブッシュの硬度をアップさせ、ストラット用ダンパーにはリバウンドスプリング内蔵式を採用。そしてコイルスプリングは、ばね定数変更を行ない車高10mmダウンさせたスポーツ・サスペンションとしている。

ボディ部では、後部のリヤバンパーリインフォースを追加してねじり剛性を向上。操縦安定性の向上とフラットな乗り心地を追求している。


ドライブモードは、GR SPORT専用のSPORTモードを追加搭載。SPORTモードでは、エンジンの回転数を通常走行時より高く維持し、モーターのパワーと加速時のレスポンスを最大限に高めることができる。

また、擬似的な変速感を得るため、10速シーケンシャルシフトマチックをGR SPORT専用に設定。発進から高速域まで力強くダイレクト感のある走りを味わうことができる。

価格
カローラ クロス(FF/E-Four):276万円~368万9000円(税込み)
カローラ クロス GR SPORT(E-Four):389万5000円(税込み)