トヨタ自動車は2016年4月24日、「カローラ」と「レビン」のプラグインハイブリッド車(以下PHV)を2018年に中国市場に導入すると発表した。また2016年内に1.2L直噴ターボエンジン搭載車や衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense」搭載車も発売を予定するなど、中国で最新の環境・安全技術を採用したクルマを順次展開していくことを明らかにした。
トヨタは中国で環境車の普及を目指して、2005年から日本以外で初となるプリウス生産を開始した。さらにハイブリッドの国産化を中心とした環境技術の現地化推進のため、2010年にトヨタ自動車研究開発センター有限会社(TMEC)を設立。2011年には主要ハイブリッドユニットの現地生産会社として、ハイブリッド用電池製造会社の新中源トヨタエナジーシステム有限公司(STAES)と、ハイブリッド用トランスアクスルの製造会社のトヨタ自動車部品有限会社(TMCAP)を設立。ハイブリッドユニットの生産準備に取り組んできた。
その結果、2015年秋に初の中国産ハイブリッドユニットを搭載した「カローラハイブリッド」と「レビンハイブリッド」の販売を開始し、受注台数は累計で約4万台となっている。今後はハイブリッド車の普及を推進していく一方で、そこで培ったハイブリッド技術を活かして中国産PHVの開発にも取組み、2018年に「カローラ」と「レビン」へのPHV導入を目指す。
トヨタでは2012年1月からプリウスPHVをグローバル販売しており、日米欧を中心に2016年3月末現在までに累計約7万5000台を販売している。新型のプリウスPHVも2016年秋から日米欧で販売を予定している。中国では量販車種であるカローラとレビンにPHVを設定し、中国でも「次世代環境車の柱」であるPHVの販売開始により、環境車のさらなる普及を目指していく。
また世界トップレベルの高熱効率を実現した1.2L直噴ターボエンジンを、2016年内に発売予定の車両に搭載する。新型ターボエンジンは環境に優しいだけではなく、顧客の「運転する心地良さ」の期待に応えるもので、現在は欧州や日本に展開している。衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense」については、すでに日米欧に展開しており、今後も他国・他地域に向けて、市場環境に合わせた仕様で展開していく予定だ。中国については2016年内発売の車両に採用していく。