トヨタ 10年振りに新型ハイブリッド「アクア」を発売

トヨタは2021年7月19日、初代アクア登場から10年振りにフルモデルチェンジを行ない、2代目となる新型「アクア」を発売しました。

モデル概要

新型アクアはこれまでのBセグメントのハイブリッド車として低燃費を訴求してきましたが、さらに次の10年を見据えたコンパクトカーと位置づけ、「新しい暮らし、エコカーのその先へ」をテーマとして新たな暮らしを提案するコンパクトカーとしています。

もちろんその背景には、すでにBセグメント・ハイブリッド車のヤリスが発売されているため、同じTNGA-Bプラットフォーム、同じハイブリッド・システムを搭載するアクアの再定義が求められています。

そのため新型アクアは、親しみやすいデザイン、安全システムの充実、より静粛で快適な走り、AC100V/1500Wのコンセントと非常時給電モードの標準装備化をアピールしています。

新型アクアはヤリスと共通のプラットフォームを採用していますが、ヤリスよりリヤ席の居住スペースを重視し、ホイールベースを50mm延長し2600mmとしているのが特長です。一方、ボディサイズは、全長4050mm、全幅1695mm、全高1485(4WDは1505mm)と、ヤリスと同様に5ナンバーサイズを守り、全長のみがヤリスより1100mm長く、従来のアクアと同一とされています。

ボディは、従来型に比べ骨格部の剛性が大幅に向上し、さらに構造用接着剤を多用することで、ねじり剛性は28%、ステアリング支持剛性の左右は68%、上下剛性は22%アップなど、操舵に対する応答性も向上させています。

サスペンションはヤリスと共通ですが、ヤリスが俊敏性を追求したのに対し、滑らか、フラットな乗り心地の良さを追求。最上級の「Z」には微低速域でもより高精度な減衰コントロールができるスゥイングバルブ付きダンパーを採用しています。

デザインは、2ボックス・デザインを強調したヤリスに対し、アクアはモノフォルムデザインで、よりキャビンを大きく見せ、シンプルな面構成に。またフロントマスクは、従来のアクアの表情を残しながらより親しみやすさをアピール。

インテリアもシンプルさ、クリーンさを強調し、また収納スペースやスマホ用トレイ、USB給電などファミリーカーとしての使い勝手の良さを追求しています。また10.5インチのディスプレイオーディオもコンパクトカーに初採用し、「Z」は標準装備、「G」はオプション設定されています。

インテリアは静粛性も大幅に向上し、加速時の騒音も従来型に比べ大幅に低減されています。

新型アクアのグレードは、燃費スペシャルで装備を省略した軽量モデルの「B」、エントリーグレードの「X」、上級グレードの「G」、最上級グレード「Z」で、AWDモデルとしてリヤモーターを備えるE-Fourも設定されています。価格は最廉価グレード「B」の198万円~FF最上級の「Z」の240万円で、E-Fourモデルは+20万円となっています。

パワートレーン

ハイブリッドのパワートレーンは、ヤリス・ハイブリッドと共通で、リダクション機構付きTHS-Ⅱを搭載し、組み合わされるエンジンはM15A-FXE型の1.5L 3気筒アトキンソンサイクル・エンジンです。エンジンの出力は91ps/120Nmで、フロントモーターは80ps/141Nm。E-Fourのリヤモーターは発進アシスト用で6.4ps/52Nm(Bは5.3ps)です。

約80kg軽量の「B」の燃費は、WLTCモードで35.8km/L、その他のグレードは33.6~34.6km/L。なおヤリス・ハイブリッドの最軽量の「X」は36.0km/Lです。

新型アクアは「B」のみ、ヤリスと同じプライムアースEVエナジー製のリチウムイオン・バッテリーを採用していますが、その他のグレードは豊田自動織機の技術を採用した従来よりパワーアップさせた新ニッケル水素バッテリー「バイポーラ型ニッケル水素」バッテリーを新採用しているのが特長です。

バイポーラ型は従来型のニッケル水素電池と比べ、集電体などの部品点数が少なく、コンパクト化でき、そのため従来型電池と同等のサイズの場合、より多くのセルを搭載することが可能です。また、通電面積が広くシンプルな構造のため、電池内の抵抗が低減することで、大電流が使用でき出力の向上が得られています。

バッテリー出力が約2倍に向上し、充放電性能が向上したため、アクセル操作への応答性、減速回生の性能が向上しているわけです。

なおこのバッテリーは5.0Ah、総電圧は201.6Vで電池容量は約1kwhとなっています。

また、このバッテリーを搭載したことで、より強力な回生ブレーキをトヨタとして初採用。「快感ペダル」と名付けられたこの回生ブレーキは、ドライブモードをノーマルからPOWER+モードにすると回生ブレーキ力が強まり、アクセル/ブレーキペダルの踏みかえ頻度を抑えることができます。ただし回生ブレーキのみで停止はしません。

ハイブリッドの制御では、従来型よりモーターでの走行域を約2倍に拡大させ、さらに加速中にエンジンが始動するシーンで回転数を抑制することで、リニアで違和感のない加速フィーリングとしています。

運転支援システム

運転支援・安全装備では、最新のトヨタ・セーフティセンスを標準装備しています。交差点での右左折時の事故に対応範囲を拡大したプリクラッシュセーフティ、全車速追従型レーダークルーズコントロール、同一車線内の中央を走行するよう操舵支援するレーントレーシングアシスト、ペダル踏み間違い時の急加速を抑制するプラスサポートなどを装備。

またハンドル操作、ブレーキ、アクセル、シフトチェンジなど、駐車時における全操作を車両が支援するトヨタチームメイト・アドバンストパークもオプション設定。従来の前後進行方向に加え、新たに側方の静止物を検知対象とし、警報とブレーキ制御で接触回避を支援するパーキングサポートブレーキをコンパクト車として初設定し、不慣れなドライバーをサポートができるようになっています。

給電機能

新型アクアはアクセサリーコンセント(AC100V/1500W)と、非常時給電モードを全車に標準装備しています。

停電など非常時には車両駐車時に「非常時給電モード」にすると、電気ポットやドライヤーなどの家電製品が使用可能な非常用電源となります。一般家庭の日常で400Wを使用すると想定すると約5日分の電力を供給できます。

もちろん、普段の走行時にはアクセサリーコンセントから100V電源を使用できるだけでなく車内のUSB端子を通じてスマートフォンなど電子機器を充電することが可能です。 停車中であれば、USB電源で約5000台のスマートフォンを充電できる容量を備えています。この万が一の非常時給電機能の標準装備も新型アクアのアピールポイントです。

初代アクアは、燃費性能と扱いやすいBセグメント/5ナンバーボディを訴求し、販売台数ナンバーワンを誇った時期があったものの、より安価なAセグメントのライズ/ロッキーの台頭、そしてヤリスの登場により、最近ではモデル末期ということもあって10位~20位となっていました。

今回のニューモデルは月販目標は9800台で、ヤリスよりは控えめとなっていますが、市場ではどのようなポジションに付けるのか注目されます。

アクア 諸元表

価格

トヨタ アクア 関連記事
トヨタ 関連記事
トヨタ 公式サイト


The Mortor Weekly

ページのトップに戻る