2013年11月26日、トヨタはアクアを一部改良し、12月2日から発売すると発表した。一部改良の内容は、エンジンの改良により燃費を37.0km/Lに向上させ、ホンダ・フィット・ハイブリッドを上回る燃費を実現している。
今回の改良が、フィット・ハイブリッド対抗の意図を持つことは明確で、エンジンのフリクションを低減し、モーターやインバーターなどの制御を改良しハイブリッドシステムの効率を高めることで、プラグインハイブリッド以外では世界トップの燃費37.0km/L(従来型比+1.6km/L)を実現している。
なお、アクアはL、S、Gの3グレードとも37.0km/L(メーカーオプション装着、メーカーパッケージオプション装着により車両重量が1090kg以上の場合は燃費は33.0km/L)を達成しているのは、車両重量が1050~1080kgとフィット・ハイブリッドより軽量なためだ。
今回の一部改良では、サスペンションも見直し乗り心地を向上させたほか、遮音材の追加で静粛性を高めている。さらに、ドアミラーにドアの施錠・解錠と連動して格納・復帰するオート機能と、フロントドアガラスに撥水機能(Lグレード以外)を追加。ヒルスタートアシストコントロールには坂道を感知する機能を追加し、車両のずり下がりを緩和している。
外板色は新色のディープアメジストマイカメタリック(Lグレードは適用外)を追加し全11色に。内装ではスピードメーターの文字色を変更している。なお今回の一部改良はウエルキャブ車にも適用されている。
■スポーツモデル「G SPORTS アクア」(通称はG’sアクア)を新設定
今回の一部改良と同時に、トヨタが開発したスポーツコンバージョン車シリーズの第6弾として、「G SPORTS 通称G’s(ジーズ)」 を新たにアクアに設定し、12月9日から発売されることになった。
「G’s」は、より幅広いユーザーに走りの味、クルマの楽しさを提供するために、GAZOO Racingのテストドライバーがトータルチューニングを施し、意のままに操れるハンドリング性能を実現するとともに、架装工程のインライン化などによりリーズナブルな価格設定を実現したスポーツコンバージョン車だ。
今回アクアに新設定した「G’s」 は、走りの楽しさ、操る喜びを追求するため、コイルスプリングやダンパーを専用チューニングしたサスペンションを採用。さらに、補強材や溶接スポット打点の追加によりボディ剛性を向上させ、専用17インチアルミホイールや高性能タイヤを採用し、ハイブリッド車のイメージを一新するスポーティな乗り味を実現しているという。
エクステリアは専用デザインのバンパー(フロント/リヤ)を採用し、「G’s」エンブレムをフロントフェンダー、バックドアに採用。フロントLEDイルミネーションビームやブラック加飾のヘッドランプなどにより、差別感を打ち出している。
内装は、運転席、助手席を「G’s」ロゴ付の専用スポーティシートとし、シート表皮にはアルカンターラを採用。シルバーステッチを施したシフトノブ、アームレスト付センターコンソールボックス、ラメ入りピアノブラック塗装のステアリングホイールやパワーウインドウスイッチベース、アルミ製のペダル(アクセル、ブレーキ)などを装備している。