トヨタは2024年10月2日、空のモビリティの実現に向け、電動垂直離着陸機(eVTOL)を開発するJoby Aviation(ジョビー・アビエーション:アメリカ)に5億ドルを追加出資することで合意したと発表した。
これにより空飛ぶクルマと呼ばれるeVTOLの研究開発段階から実用化に向けた取り組みを加速していくとしている。
ジョビー・アビエーションは、2009年に設立されたアメリカのベンチャー企業で、電動パワーユニットを使用するマルチコプターを開発している。2018年には1億ドルの資金調達に成功し、2020年にトヨタが最初の投資を行ない、今回が2回目となる。合計計投資額は8.94億ドル。
ジョビー・アビエーションが開発するeVTOLは、パイロット付きの4人乗りの商用eVTOLであり、リチウムイオン・バッテリーによるチルトローター式の電動マルチコプターで、最高速度320km/h、1回の充電で最大240km飛行することができるとされている。カリフォルニア州マリーナの生産ラインですでに3機目の試作機を完成させたほか、生産用地の拡張にも着手。2024年8月には、航空機の型式認証プロセス5段階のうち4段階目まで進んでいる。
2019年の協業開始以降、トヨタはジョビー・アビエーションに対し、生産技術の見地から、生産しやすい工程の設計、治具・補助ツールの開発などの知見を共有しており、2023年には電動化関連部品の供給を開始している。