「ウーブン・バイ・トヨタ」ウーブンシティ建設や車載OS「アリーン」の開発加速へ

トヨタは2023年4月1日から、ソフトウエア開発子会社「ウーブン・プラネット・ホールディングス」を「ウーブン・バイ・トヨタ」に改称した。

ウーブン・プラネット・ホールディングスの前身は、2018年3月に設立された「トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)」で、高度運転支援システムや自動運転技術の研究・開発を目的として日本橋に設立された。

そして2021年1月に、研究や先行開発の事業展開、先進技術の開発を加速させるために、「ウーブン・プラネット・ホールディングス」(グループの戦略決定、シェアサービスなど新規事業開発)に改組し、この子会社として「ウーブン・コア」(自動運転技術の開発)、「ウーブン・アルファ」(ウーブンシティの建設、アプリ・プラットフォームOSアリーンの開発)、「ウーブン・キャピタル」(先進技術への投資会社)を展開した。

このウーブン・プラネット全体はあえてトヨタの名称を使用していなかったが、今回の改称でトヨタを強調する「ウーブン・バイ・トヨタ」に改称したのだ。

「ウーブン・バイ・トヨタ」は、トヨタの次世代商品・技術開発を担当し、同時にトヨタがモビリティカンパニーに進化させるための基盤を作る役割も与えられ、これまでウーブン・プラネットのCEOであったジェームス・カフナー氏が引き続きCEOを務める。

ジェームス・カフナーCEO

ジェームス・カフナー博士は、スタンフォード大学でロボット技術を研究し、その後はカーネギーメロン大学准教授、Googleの研究開発を経て、TRI-ADのCTOに就任。その後はウーブン・プラネット、そしてウーブン・バイ・トヨタのCEOに就任し、同時にトヨタ本社の取締役・執行役員であり先進技術開発カンパニーを統括している。

東富士で建設中のウーブンシティの完成イメージ

「ウーブン・バイ・トヨタ」は、今後はウーブンシティの建設、自動運転技術の開発、次世代EVの開発、次世代EVに採用されるソフトウェアプラットフォーム「Arene(アリーン)」の開発が主な業務となっている。

「Arene(アリーン)」は、クルマの知能化であり、モビリティソフトウェアの開発と活用を担当するソフトウェアプラットフォームであり、車載OSでもある。周知のように現在の海外自動車メーカーは「ソフトウエア・ディファインド・ビークル(SDV)」の開発を先行して行なっており、トヨタは「アリーン」で追撃する形になる。

なお「アリーン」は2025年には実用化段階に入り、2026年には次世代EVへの搭載を目指している。

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COTY
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