トヨタ スーパー耐久シリーズに水素エンジンなど3種類の車両で参戦

トヨタは2022年3月19日、20日に開催される「ENEOS 2022 Powered by Hankook 第1戦 SUZUKA 5時間耐久レース」にルーキーレーシング・チームとして出場するが、改めて今シーズンのスーパー耐久シリーズの参戦体制と、水素エンジンの体制などを発表した。

ルーキーレーシング、つまりトヨタは、今シーズンはそれぞれ異なる燃料を使用するパワートレーンを搭載した、3種類の参戦車両をスーパー耐久シリーズに投入する。なおガソリンエンジン仕様に関してはトムスがレース運営を担当する。

これらの車両をモータースポーツに使用することで、カーボンニュートラルに取り組む姿をアピールする。また、他業界とも連携するなど、引き続き水素やカーボンニュートラル燃料を「つくる」、「はこぶ」、「つかう」仲間づくりを進めていくとしている。

モリゾー選手もステアリングを握るルーキーレーシングのカローラH2コンセプト

カローラH2コンセプト

水素内燃エンジンを搭載するカローラ(ST-Qクラス)は、昨年スーパー耐久シリーズに計4戦参戦し、モータースポーツを通じた迅速な開発を進めてきており、昨年5月の初戦から11月の最終戦までの約半年で出力は24%、トルクは33%向上させ、異常燃焼の制御も実現するなど、エンジン性能をガソリンエンジンに近いレベルまで高めている。

一方で、より戦闘力を高めるために、航続距離の改善や水素充填時間の短縮が大きな課題であり、年間を通じて、解決に取り組んで行くとしている。なお航続距離を延長させるために、今シーズンは圧縮気体水素から液体水素への変更も計画されている。

なお、燃料の水素は太陽光で発電された電力で水を電気分解して得られるグリーン水素を、高圧圧縮して使用することになっている。

樹脂ライナーを採用した輸送用水素タンク

また、水素の輸送時には従来は金属タンクのローリーを使用していたが、今シーズンは樹脂ライナー製タンクを使用し、従来の金属製タンクに比べ、タンク圧力は20MPaから45MPaまで上げることが可能となり、水素運搬量は約4倍になっている。

GR86(カーボンニュートラル燃料)

今シーズンから内燃エンジンによるカーボンニュートラルという新しい選択肢の可能性に挑戦すべく、カーボンニュートラル燃料を使用するGR86をベースとした新たな車両をST-Qクラスに投入する。GRヤリス系のエンジンをベースに新開発したGR型1.4Lターボエンジンを搭載し、従来技術を活用して開発を進めて行くとしている。

カーボンニュートラルの液体合成燃料を使用するGR86。搭載エンジンは新開発のGR1.4Lターボ・エンジン。同じ燃料を使用するスバルBRZは水平対向2.0Lの自然吸気エンジンを搭載

カーボンニュートラル燃料は、燃焼時には二酸化炭素を排出するが、燃料自体に大気中に存在する二酸化炭素を使用しているため、排出量はプラスマイナスゼロ(カーボン・オフセット)になること、また既存のインフラや車両技術を活用できることから、カーボンニュートラル実現のための手段の一つとして想定されている。

GR86に搭載されているGR1.4Lの3気筒ターボエンジン

今年一年間、同じST-Qクラスに参戦するスバル BRZと競い合いながらモータースポーツの現場で鍛えることで、課題を発見、改善し、将来的な実用化の可能性を探るとしている。
なお、カローラH2コンセプト、GR86(カーボンニュートラル)が参加するST-Qクラスはメーカー開発車両専用の特別クラスだ。

GR86(ガソリン)

シリーズ第2戦の「富士SUPER TEC 24時間レース」から、トムススピリットの参戦車両として、GR86をベースとした車両をST-4クラスに投入する。ST-4クラスは1501cc〜2000ccエンジンのクラスで、当然競合車が存在する。

ST-Qクラスで出場するGR86(カーボンニュートラル燃料)と比べ、より市販車に近い車両をレースで鍛え、その技術ノウハウを市販モデルやパーツの開発に生かすことを目的としている。

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