トヨタの北米事業体であるToyota Motor North America, Inc.(TMNA)は2021年12月6日、約12億9000万ドル(約1430億円)を投資する車載用電池工場をノースカロライナ州のグリーンズボロ・ランドルフ・メガサイト(Greensboro-Randolph Megasite)に建設することを決定したと発表した。
この車載用電池工場の名称は、Toyota Battery Manufacturing, North Carolina(トヨタ・バッテリー・マニュファクチャリング・ノースカロライナ:TBMNC)としている。
トヨタは電動化時代を迎えるにあたり、他メーカーと違ってバッテリー調達戦略が今ひとつ不明確であったが、今回の発表により大市場であるアメリカに自社工場を新設し、バッテリーを調達することが明らかになったたわけだ。
TBMNCの2025年稼働開始時には、4本の生産ラインでそれぞれ20万台分のリチウムイオン電池を生産する予定で、当面はハイブリッド車用途としている。また、将来、少なくとも生産ラインを6本に拡張し、合計で年間120万台分の電池を供給することを目指している。
この新工場に対し、TMNAと豊田通商による約12億9000万ドル(約1430億円。用地・建物の費用を含む)の投資は、2021年10月18日に発表した米国での電池生産への約3800億円(約34億ドル。用地・建物の費用を除く)の投資に一部含まれている。
この新工場では1750人の新規雇用を創出することを見込んでいる。そしてトヨタは2050年までにクルマと事業活動両方におけるカーボンニュートラルを達成するための取り組みを続けており、この新工場では100%再生可能エネルギーを使用する予定となっている。
TMNAの小川哲男CEOは、「モビリティの未来は電動化であり、グリーンズボロ・ランドルフ・メガサイトはその未来を実現するための理想的な場所です。ノースカロライナ州にはインフラ、質の高い教育制度、多様で熟練した労働力、良好な事業環境など、この投資に適した条件が備わっています。カーボンニュートラルを達成し、すべての人へモビリティを提供するため、ノースカロライナ州とのパートナーシップを進めてまいります」と語っている。