トヨタ ドイツのモータースポーツ拠点をTMGから「TGR-E」に変更

トヨタは2020年4月20日、ドイツ・ケルンにあるTMG(TOYOTA Motorsport GmbH:トヨタモータースポーツ有限会社)の社名を、「TOYOTA GAZOO Racing Europe GmbH(TGR-E)」に変更したと発表しました。

概要

TMGは、これまでトヨタのカローラ、セリカなどで世界ラリー選手権シリーズへの参戦、F-1参戦、そして世界耐久選手権(WEC)に参戦するためのマシン開発、そしてラリーやレースでのチーム活動のベースとして知られています。

TMGは、もともとトヨタはWRCラリー参戦のために「トヨタ・チーム・ヨーロッパ」の運営を委託されていた「オベ・アンダーソン・モータースポーツGmbH」を1993年に買収して発足しました。そしてWRC、F-1、WEC参戦とそれらのマシン開発の経験を積み重ねてきた子会社です。

特に2002年からのF-1参戦にあたり、TMGの設備規模はヨーロッパでもトップレベルにまで拡張しています。また現在ではレース車両の開発・製作、チーム運営を行なうモータースポーツ部門以外に、GAZOOレーシング・ブランドのGT3、GT4車両の開発・生産、その他GRブランドの市販車両の開発や、世界トップレベルのドライビング・シミュレーター、実車風洞も含む研究開発部門なども擁しています。

豊田章男社長の就任以来、トヨタのモータースポーツ活動は「GAZOOレーシング」という名称が使用されるようになりました。GAZOOはもともと豊田章男氏が営業部門に在籍していた時代に陣頭指揮して開始した中古車販売用のWEBサイトの名称ですが、そのGAZOOの名称は豊田章男氏が推進するレース活動、スポーツ系モデルのブランド名として使用され、結局従来の「トヨタモータースポーツ」という名称が、「GAZOOレーシング」という名称に変化しています。

そうした実情に合わせ、ついにドイツのTMGもTGR-Eに改称されることになったわけです。TMG-Eの機能は従来と変化はないものの、トヨタのモータースポーツ部門はすべて「トヨタGAZOOレーシング」という名称に統一されることになったわけです。

GAZOOという呼称は、豊田章男氏のトヨタでの経歴を知らない限りピンと来ない気もしますが、今や名実ともにトヨタのモータースポーツ活動、スポーツ系車両を象徴するブランド名となり、BMW M社、アウディのモータースポーツ社などと同様の存在になりつつあるのです。

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