トヨタとあいおいニッセイ同和損保 コネクテッドカーのデータ活用の事故対応サービス開発

トヨタとあいおいニッセイ同和損害保険は2019年12月23日、トヨタのコネクテッドカー(通信モジュール搭載車)から取得できる走行データを活用し、事故時の運転軌跡や運転挙動など運転状況を可視化し、AIを活用した事故検知を実現する新しい事故対応サービス「テレマティクス損害サービスシステム」を共同で開発したと発表した。トヨタとレクサスのコネクテッドカーを対象に2020年3月よりこのサービスの提供を開始し、対象車種を順次拡大して行く計画だ。

テレマティクス型保険で交通事故が30%低減

クルマの常時通信の進化により、コネクテッドカーを通じて車両データを収集・活用し、新たなモビリティサービスの提供が可能となっているため、トヨタとあいおいニッセイ同和損保は、取得できる走行データをもとに、「安全運転を支援する機能」や「安全運転による保険料割引」などのサービスを提供する国内初の運転挙動反映型テレマティクス自動車保険「タフ・つながるクルマの保険」を2017年に共同で開発し、2018年1月より販売を開始している。

トヨタとあいおいニッセイ同和損保 コネクテッドカーのデータ活用の事故対応サービス開発

このテレマティクス型保険「タフ・つながるクルマの保険」は2019年11月末時点で加入者数は2万5000件となり、同社の通常の自動車保険「タフ・クルマの保険」加入者と比較すると、事故頻度が約3割抑えられており、事故低減効果が確認されている。

そのため、万が一事故に遭遇したときにも迅速、適切に事故解決をサポートするため、両社は「テレマティクス損害サービスシステム」を共同で開発した。

テレマティクスを使った車両情報で事故を客観化

通常の自動車保険では、事故対応は電話や書類のやりとりなどを通して契約者の話から事故に関する情報を得て、事故相手との過失・示談交渉を進めていくが、「テレマティクス損害サービスシステム」では、トヨタのコネクティドカーから得られる走行データを活用することで、保険会社が正確かつ客観的に事故状況を把握することが可能となり、このため事故に遭遇した契約者の保険金請求手続きの負担を大幅に軽減することができる。

また、あいおいニッセイ同和損保の24時間365日つながることで、事故対応サービス「I’m ZIDAN」は、迅速な事故対応が実現する。

なお、このサービスは「タフ・つながるクルマの保険」の加入者向け新サービスとして提供される。

トヨタとあいおいニッセイ同和損保 コネクテッドカーのデータ活用の事故対応サービス開発

このサービスは、「運行軌跡のマッピング・運転挙動の可視化」、「AIを活用した事故検知」から構成され、運行軌跡のマッピング・運転挙動の可視化:コネクテッドカーから取得する情報をもとに事故に至るまでの走行軌跡、アクセル・ブレーキ、シフトポジション、ステアリングの操作状況、方向指示器、安全装置といった各種装備の作動状況に関する車両データを可視化する。

それにより、契約者が事故状況を説明する負担の軽減、および迅速な事故解決を実現する。つまり、事故が発生したときの双方の証言、見解の違いを車両データにより客観的に、的確に判断することが可能になっているのだ。

図の上左右が「運行軌跡のマッピング・運転挙動の可視化」のイメージ、下が「AIを活用した事故検知」
図の上左右が「運行軌跡のマッピング・運転挙動の可視化」のイメージ、下が「AIを活用した事故検知」

AIを活用した事故検知は、大きな衝撃を検知した際「自動通報受信デスク」から契約者に安否確認の連絡を行ない、必要な諸手配を行なう「緊急時リアルタイムサポート」にAIを活用する。

この機能は、あいおいニッセイ同和損保がテレマティクス端末搭載車両の事故データと、衝突実験により取得した衝撃データを機械学習することにより構築したアルゴリズムを活用している。これにより事故の発生・事故地点を適切に認知することが可能となり、迅速な事故受付を実現することができる。

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