トヨタは2018年11月1日、2019年初頭を目途に、日本車メーカーとしては初となるサブスクリプション・サービス「KINTO(キント)」を展開すると発表した。
サブスクリプション・サービスは、「月額の定額制」、つまり一定期間の利用に対して、毎月の定額の代金を支払う方式で、あらかじめ決められた車種の中から自由にクルマを選択して使用できるシステムのことだ。
この「KINTO」とは、必要な時にすぐに現れ、思いのままに移動きるということから西遊記の「筋斗雲」をイメージした名称だという。
このクルマのサブスクリプション・サービスは、すでに海外では導入されており、例えばポルシェはアメリカでは、月額2000ドル(約22万円)のコースでボクスター、ケイマンSなどの6車種が利用ができ、月額3000ドル(約34万円)のコースではカイエン、911カレラS、マカンなど22車種の中から好みで車種を選択できることになっている。また、ポルシェ以外にもメルセデス・ベンツ、アウディ、ボルボといったメーカーも同様のサービスを導入している。
このシステムには保険、税金、メンテナンス費用などが含まれるので、利用者は毎月定額の支払いとガソリン代の負担だけで、好きなクルマに乗ることができ、また途中で別の車種に乗り換えることができる。
つまりドライバーは、クルマを購入して所有するのではなく、定額の支払いで利用権を買うというのがサブスクリピション・サービスだ。
自動車メーカーは、製造・販売企業からモビリティ・サービス提供企業に変わることを掲げており、クルマの所有から利用にシフトし、シェアリングやカーリース、レンタカーなど保有の形態や乗り方が多様化すると予想される将来に向け、このサブスクリプション・サービス「KINTO」が導入される。
トヨタはこのKINTOの運営方法・形態などについては、現在詳細を検討しており、当初は東京地区でトライアルを開始する予定だという。