トヨタは2018年11月1日、全国トヨタ販売店代表者会議を開催し、大変革の時代を迎え、より地域に根ざした、新たなモビリティサービスを提供することができる販売ネットワークの変革に取り組む方針を明らかにした。
トヨタは、2018年から「脱全国」、「町一番のお店づくり」をめざし、新たな営業体制・働き方を「チャネル軸」から「地域軸」に見直し、より地域に密着する方針としている。
今回、こうした考え方をさらに進め、モビリティ社会への対応に向け、どの販売店でも地域の顧客の求める多様なニーズに対応するため、2022〜2025年を目途に、従来の販売チャネルは存続するものの、全販売店で全車種併売化を実施する。
また同時に、新たにカーシェアリング事業を立上げる。さらに将来的に新しいモビリティサービスが進展していく中、販売店はモビリティを軸に他業種、行政などと連携したサービスを提供する新しい販売店舗に転換する計画だ。
なおシェアリングサービスの展開にあたり、トヨタは既にハワイで運用しているシェアリングアプリの日本版を導入する他、車両情報を取得するデンソー製の通信型ドライブレコーダー、トヨタファイナンスの決済システムを各販売店に提供する。
さらにカーメーカーならではのシェアリングサービスとして多数の車種ラインアップ、安全装備の積極搭載に加え、車両の利用情報、走行情報に基づくユーザー毎のポイント付与など新たなサービス開発を目指すという。
この取り組みを2019年4月に東京のメーカー直営販売店4社が融合する新会社「トヨタモビリティ東京」で先行して実施する。全国ではこれまでの販売チャネルは存続するが、メーカー直営店である4社はチャネルを廃止、「ひとつのトヨタ」として、全国に先駆け、全店舗での全車種販売を開始するとともに、新たなモビリティサービスにもトライするという。
トヨタはこうした新たな販売政策の導入と、次世代のモビリティサービスを積極的に展開することで、将来的にも国内150万台の販売を維持する戦略としている。