トヨタは2012年8月27日、マークXをマイナーチェンジし、全国のトヨペット店(東京地区は東京トヨタでも販売)より販売を開始した。前後のバンパーやフロントグリル、リヤコンビランプの意匠を一新したほか、グレード体系を3タイプに整理統合して、乗り手の個性に対応した差別化を促進している。さらに通称G’s(ジーズ)の第4弾として、マークXにスポーツコンバージョン車シリーズの“G SPORTS”を新たに設定した。
まずエクステリアでは、前述のようにフロントとリヤのバンパー、フロントグリル、リヤコンビネーションランプの意匠を大幅に変更している。さらに印象的なデザインのバイキセノン式ディスチャージヘッドランプ&LEDクリアランスランプを採用。またボディカラーには新色のダークレッドマイカメタリックとダークブルーマイカを含む、全6色を設定した。
↑↑ 左)250G Sパッケージ、中央)250G/G Four(ビターブラック)、右)250G Fパッケージ/250G Four Fパッケージ(アイボリーブラック)
次にインテリアに目を移すと、メーターやシフトレバーまわりなどに高輝度シルバー塗装を施すことで、上質感を演出している。また内装材やフロントピラー内の制振材の採用を拡大して、静粛性を一段と向上させたことにも注目だ。さらに溶接のスポット点数を追加するなどしてボディ剛性を向上させ、高速走行時の操縦性・走行安定性のさらなる改善を図っている。
↑↑ PREMIUM(3.5L) ホワイトパールクリスタルシャイン ↑↑アルカンターラのシート地
また今回はグレード体系が大きく見直されて、より差別化が促進されている。この差別化の充実が特に目立つのが“プレミアム”系で、従来の3.5L車に加えて2.5L車も新設定。フロントロアグリルやサイドマッドガードなどにメッキ加飾を施し、シート表皮にアルカンターラを新採用している。
2WD車のショックアブソーバには新構造のFAD(振動数感応)を新たに採用し、優れた操安性とショックの少ない快適な乗り心地を高次元で両立し、さらにナノイー、スーパーUVカットガラス(フロントドアガラス)も今回から標準装備としている。オプション設定ではインテリジェントパーキングアシスト(イージーセット機能&駐車空間認識機能付き)の利便性も向上させた。
次に「250G“Sパッケージ”」や「350S」といった“スポーツタイプ”では、リヤスポイラー(バンパーロア)の意匠を変更したほか、メッシュタイプのフロントロアグリルを採用するなど、スポーティ感を大幅に強調。また内装パネルには幾何学調柄を新たに設定している。
また、「250G“Fパッケージ”」「250G Four“Fパッケージ”」「250G」「250G Four」といった“スタンダードタイプ”では、インテリアカラーに新色のビターブラックと、アイボリーブラックの全2色を設定。また木目調パネル色にグレージュを追加して、全2色から選択可能としている。
消費税を含むメーカー希望小売価格は以下の通り。月販目標台数は1,800台を予定している。
“G SPORTS”をマークXにも設定
今回のマイナーチェンジと同時に、トヨタが自ら開発するスポーツコンバージョン車シリーズの第4弾として、「“CONTROL AS YOU LIKE”意のままに操る喜びを 」をコンセプトとした“G SPORTS(通称G’s)”を新たにマークXに設定した。こちらは10月9日からの発売となる。
この “G’s”とは、より幅広いユーザーに「走りの味」や「クルマの楽しさ」を提供するために、GAZOO Racingのテストドライバーがトータルチューニングを施したモデルである。「意のままに操れる」ハンドリング性能を目指すとともに、架装工程のインライン化などによるコストパフォーマンス向上も狙った、スポーツコンバージョン車のシリーズだ。
今回マークXに設定された“G’s”には、走りの楽しさと操る喜びを追求するため、コイルスプリングやショックアブソーバに加えて、ブッシュなどにも専用チューニングを施したサスペンションを採用している。また各種メンバーブレースの採用や溶接スポット点数の追加によりボディ剛性を向上を行い、さらに床下気流を整流化する空力パーツも配置している。
以上に加えて、高剛性かつ軽量の専用19インチ鍛造アルミホイール、高性能タイヤをはじめ、レッド塗装や“G’s”ロゴをあしらった専用ブレーキキャリパーなどを採用して、FRモデルならではのスポーティな走りをアピールしている。
エクステリアでは専用デザインの前後バンパー 、フロントグリルや専用4本出しマフラー(大径バッフル)を採用するとともに、“G’s”エンブレムをフロントフェンダーならびにラゲージドアに配したほか、ヘッドランプやリヤコンビネーションランプにはスモーク加飾を施している。
一方でインテリアでは、運転席及び助手席を“G’s”エンブレム付き専用スポーツシートとしたほか、シート表皮にはアルカンターラを採用。白文字盤の専用オプティトロンメーター(“G’s”ロゴ付き)、レッドステッチを施したステアリングホイールやシフトレバーノブ、カーボン調加飾のインストルメントパネルなどにより、スポーティ感を演出している。