2012年5月10日、トヨタは新型軽乗用車「ピクシス エポック(PIXIS EPOCH)」を発表。全国のカローラ店とネッツ店、さらに一部のトヨタ店とトヨペット店を含む販売店210社を通じて、同日より発売した。同車はダイハツからOEM供給を受ける「ミラ イース」の兄弟車で、ガソリン車トップレベルのJC08モード燃費30.0km/Lと、エントリーモデルは79.5万円(消費税を含む、以下同)からという、“低燃費・低価格”を最大の特徴としている。
ピクシス エポックはミラ イースと同様に、“日常の足”という軽自動車の原点に帰り、軽自動車本来の魅力である低燃費・低価格を追求したモデルだ。また、スマートなイメージを感じさせるシンプルなスタイルと、全8色の豊富なカラーバリエーションを組み合わせ、幅広いユーザーにアピールするデザインを採用している。全高を立体駐車場に入庫可能な1500mmに抑えながら、室内長1920mm・室内幅1350mmという大人4名が余裕をもって乗車できるゆとりの室内空間を確保。毎日の使い勝手に配慮して、取り回しの良い4.4mの最小回転半径も兼ね備えている。
なおピクシス エポックは、2010年9月にトヨタ自動車とダイハツ工業との間で合意した軽自動車OEM供給の第3弾となるモデル。すなわち、昨年9月26日発表・発売の「ピクシス スペース(ダイハツ・ブランドではムーヴ コンテ)」、同12月1日発表・発売の「ピクシス バン/トラック(同じくハイゼットカーゴ/トラック)」に続く兄弟車の誕生となった。ちなみに車名のエポック(EPOCH)については、 「(新)時代」という意味が込められている。
以下は主な特徴について、さらに解説しよう。まずは軽本来の魅力である“低燃費・低価格”の実現をサポートする武器として、停車直前(車速約7km/h)からエンジンを停止するアイドリングストップシステムの「eco IDLE (エコアイドル)」を全車に設定。これにより、2WD車でJC08モード走行燃費30.0km/LとCO2排出量:77g/km(走行1kmあたりのCO2排出量換算値)、4WD車でも同様に27.0km/Lと86g/kmというガソリン車トップレベルの燃費性能を、79.5万円からの低価格で実現した。また全車が「平成27年度燃費基準+20%」を達成し、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定取得と併せて、エコカー減税の対象車となっている。
次に“シンプルで誰からも愛されるデザイン”というのも、ミラ イース譲りの訴求ポイントだ。ムダを廃したシンプルな造形とすることで、スマートなイメージを感じさせるとともに、先進的でいきいきとしたスタイリングを演出。高い空力性能を想起させる低く流れるようなシルエットをシンプルな面構成で表現するとともに、インテリアでは合理的なデザインの中にも高い質感と先進性を強調している。さらに写真のコットンアイボリーなど、親しみを感じさせる全8色の豊富なカラーバリエーションを設定している。
ピクシスエポックでは、日常での使いやすさも大きなポイントだ。全長3395×全幅1475×全高1500mmというコンパクトなボディサイズの中に、大人4名が余裕をもって乗車できる室内空間を実現。そして前後席間距離を930mmとし、十分な後席足元スペースを創出している。また最小回転半径を4.4mとし、狭い曲がり角や車庫入れ時などにも切り返しが少ない優れた取り回しを実現。さらにショッピングバッグなどが掛けられるフックを助手席前方のインストルメントパネルに設置するなど、利便性に配慮し運転席から手の届くところに、シンプルながら使いやすい収納スペースを充実させている。