トヨタとBMWグループは、2011年12月1日に次世代環境車・環境技術における中長期的な協力関係の構築に向けた覚書を取り交わした。つまり次世代車の共同技術開発を行うことで合意したわけだが、このほど具体的な内容が確定し、2012年3月27日に両社から次世代リチウムイオン電池技術に関して、正式契約を締結するとともに、共同研究を開始したことを発表した。この共同研究では、次世代リチウムイオン電池の性能を向上させるために正極、負極、電解液の材料の研究を行うとしている。BMWはハイブリッド、EV路線を明確にしているため、その基盤技術のひとつであるリチウムイオン電池の高性能化とコストの低減は急務であり、トヨタとの共同開発で開発コストを低減させることは大いにメリットがある。トヨタもヨーロッパの開発文化に触れながら共同開発を進めるのが好ましいと考え、共同開発が決定されたと考えられる。
なお2011年12月に、BMWとトヨタの欧州統括会社であるトヨタモーターヨーロッパは、2014年から欧州市場向けに販売予定のトヨタ車に対し、BMWの排気量1.6L、2.0Lのディーゼルエンジンを供給する契約を締結しているので、今回の契約は2件目となる。