トヨタ・ヨーロッパは、ジュネーブモーターショーに6台を出展する。その中で「FT-Bhコンセプト」がワールドプレミアとなり、「86GT」、「ヤリス・ハイブリッド」、「diji」(Fun Vii)、「NS-4」、「FCV-R」が欧州初披露となる。
なかでも、当日の発表までエクステリアが未公表の「FT-Bhコンセプト」が注目される。FTとはフューチャー・トヨタで、BはBセグメントを意味する。このコンセプトカーは、今回発表となるBセグメントのヤリス・ハイブリッド(アクア)のもうひとつ先を見据えたモデルなのだ。FT-Bhの目標は、現在のBセグメントの燃費、CO2 を50%削減するとしている。そのため5本の柱として、最小の燃費と最大限のCO2削減、車重の軽減、空力性能の追求、パワートレーンの高効率化、熱マネージメントとブレーキ回生率の向上を開発のターゲットにしている。また多車種を展開できるように、バリアブル・プラットフォームを追求するという。
ヤリス・ハイブリッドは、2012年の4月頃から発売される予定だ。パワーは100ps、CO2排出量は79g/kmで、ヨーロッパ初のBセグメント・フルハイブリッドカーである。また現在のBセグメントの中で、もっともCO2排出量が少ないモデルとなる。もちろんヤリス・ハイブリッドは日本のアクアがベースになっている。注目の価格は、Bセグメントのディーゼル・エンジン車と同等にするとしており、価格の競争力が高められるようだ。高価格イメージのプリウスとは異なり、より多くのユーザーをターゲットにするという戦略的ハイブリッドカーと位置付けられる。
トヨタ86は、ヨーロッパでは「GT86」という名称に決定し、夏にはヨーロッパでの販売が開始される見込みだ。86に関しては、ヨーロッパでもすでに大きな話題となっているので、今回の市販モデルのヨーロッパ・プレミアも盛り上がるはず。
「NS-4」は、すでにアメリカのデトロイトショーで初披露されている次世代プラグイン・ハイブリッドだ。また「FCV-R」は東京モーターショーに出展された燃料電池車で、こちらは2015年に市販開始予定をしているモデルである。
「diji」は、東京モーターショーで「Fun Vii」と呼ばれていたコンセプトモデルだ。ボディ側面が全面液晶ディスプレイになっている奇抜さとITX、インフォテイメントを特化させているのが特徴で、もちろんヨーロッパ初登場である。