トヨタとパーク24は2015年9月29日、パーソナルモビリティTOYOTA i-ROADとトヨタ車体製のCOMSを使用し、「Times Car PLUS×Ha:mo(タイムズカープラス・ハーモ)」として、2015年10月20日から2016年3月末までの約6カ月間にわたって、東京都心部を中心にシェアリングサービスの実証実験を実施することを発表した。
これはTimes(タイムズ)のブランドでおなじみのパーク24が展開する 24時間いつでも必要な時間だけクルマが利用できる「タイムズカープラス」 のサービスと、トヨタの低炭素交通システムである「ハーモ」を組み合わせた、新しいシェアリングサービスだ。
本実証実験は2015年4月から運用している「Times Car PLUS TOYOTA i-ROAD drive」で培った ノウハウをもとに、対象車両および貸出・返却ステーションの規模を拡大。さらに利用者の乗車時手続きの簡素化など一層のサービス充実を図り、より実用的なシェアリングサービスとして展開する。大都市におけるワンウェイ(=乗り捨て)かつ近距離用途の需要について、商業施設などへの直接移動や公共交通との連携利用、ビジネスシーンでの利用など、あらゆる利用ニーズに適応可能なシェアリングサービスとして、その有用性を検証する。
従来サービスとの相違点でまず挙げられるのが、車両台数と貸出・返却ステーション数の拡大だ。パーソナルモビリティの i-ROADは従来同様の5台だが、多用途に活用できるCOMSを今回25台も投入。そしてステーションはパーク24が管理する時間貸駐車場「タイムズ」から新たに 30カ所程度を選定。特に東京・日本橋・有楽町・日比谷・銀座・豊洲・有明・お台場・門前仲町・木場などといった、主要駅周辺を中心に拡大する。どのステーションからの貸出&返却もOKという、双方向ワンウェイ型として運用するのもポイントだ。
次に利用対象会員の拡大も狙っている。今回の車両台数とステーションの規模拡充に併せ、より多くの顧客に利用してもらえるように、COMSに関しては、法人・個人を問わずタイムズカープラスの会員すべてを対象とする。ただしi-ROADの貸出対象については従来同様で、運転習熟のための利用前講習も必要となっている。
さらに車両管理システムの刷新による利便性の向上にも注目したい。トヨタが新しく開発したハーモ用車両管理システムOMMS/2(One Mile Mobility Management System/2)を初めて採用。BLEビーコン受信に対応するスマートフォンの利用者は、会員カードの代わりに車両に設置された車両ビーコンにスマートフォンでタッチを行なうことでキーロックの開錠・施錠ができるなど、より使いやすいサービスを提供している。
そのほか、利用料金を含む概要は以下の通りになっている。