2月に6代目モデルへとフルモデルチェンジを果たしたワゴンRは、最廉価版のFAのみがガソリンエンジン車となり、軸足はマイルドハイブリッド車となっていた。そのせいもあってかFAのバリエーションは非常にシンプルで、駆動方式こそ2WDと4WDが選べるものの、トランスミッションはCVTのみの設定だった。
時代を考えればそれも仕方のないことと言えなくもないが、この種のベーシックカーの場合、MT車を必要とするユーザーも少なくない。そうした人々にとっては、新型のラインアップはやや不満の残るものでもあったわけだ。
そこでスズキは、ワゴンRに対して2017年8月23日に車種追加を行なった。FAグレードに5MT車を追加設定したのだ。
採用される5MTはフロアシフト。そのためフロントシートはセパレートタイプが採用されることになった。またパーキングブレーキもCVT車のペダル式ではなく、手動のレバー式となっている。思いどおりに車を操作するには、やはりこの組み合わせがベストだ。
またCVT車ではセレクターレバーが装着されているインパネセンター部には、小物入れとして使えるポケットを装備する。
車両価格については、2WD車は消費税抜きで100万円を切る107万8,920円でCVT仕様と同じだが、4WD仕様は119万9,880円とCVT仕様よりお買い得な設定とされた。また、2WD車、4WD車ともに自動車取得税20%減税対象車、自動車重量税25%減税対象車となっている。