スズキの新型小型乗用車「イグニス」が、公益財団法人日本デザイン振興会による「2016年度グッドデザイン賞」を受賞した。
新型「イグニス」は毎日の生活で便利に使えるだけでなく、アウトドアシーンにも使える「使い勝手の良いスタイリッシュなコンパクトクロスオーバー」をコンセプトに2016年2月に発売された、新ジャンルの小型乗用車。
シンプルでありながら強い印象を与える外観、上質感や新しさを表現した内装などが特徴となっている。 コンパクトカーはとかく経済性のみが重視され、クルマとしての魅力が二の次にされがちだ。ところがイグニスはコンパクトでありながら個性のあるデザインをもち、さらに流行のSUVテイストを採り入れながらも、各部に初代エスクードやフロンテクーペ、セルボといった、過去のスズキ車へのオマージュを散りばめている。
これは欧州のプレミアムメーカーがよく使う手法であはるのだが、過去の自社製品へのリスペクトは新しいデザインを創りあげる上での強力なエネルギーになる。そしてイグニスがそれを的確に具現化した点が審査委員の間で高く評価され、今回の受賞へと繋がった。
※「グッドデザイン賞」:1957年に通商産業省(現経済産業省)によって創立された「グッドデザイン商品選定制度」(通称Gマーク制度)を母体とする、日本で唯一の総合的デザイン評価・推奨の仕組み。
編:スズキの過去のモデルへのオマージュという意味も込めたデザインだけに、開発者にとってうれしい受賞だろう。