【スズキ】新型車ハスラー 軽ワゴンとSUVを融合させた軽自動車・クロスオーバーカー誕生

スズキハスラー

2013年12月24日、先ごろの東京モーターショーで人気を集めたスズキの新型車「ハスラー」が、早くも発表され、2014年1月8日から発売される。個性的なデザインをしたクロスオーバーコンセプトを持つハスラーは、ビビットなボディカラーと共にインパクト十分にお披露目された。

開発コンセプトは「今までになかった新ジャンル。アクティブなライフスタイルに似合う軽クロスオーバー」となっている。狙いは、拡大する軽需要とそれに伴う幅広いニーズに対応するため、新ジャンルが必要と考え誕生させている。その新ジャンルはワゴンの便利さと、ラフロードの走破性を持つクロスオーバーモデルである。乗用車でもSUVの需要は高まる傾向で、それはグローバルでの傾向でもある。自動車メーカーとしてSUVという商品を持たなければ勝負にならないという声さえ聞こえるほど、マーケット需要が成長しているわけだ。軽という国内専用のレギュレーションの中でも、そのSUV的存在のモデルが必要と考えるのは自然の流れであり、いち早く市場に投入したスズキのやる気を感じる。

ハスラー真横 20131205_083813

◆製品特長
さて、そのハスラーの製品特長は大きくわけて5つに代表される。
1:軽ワゴンと同等の広い室内空間とラフロード走破性の両立。
2:SUVテイスト溢れる、新ジャンルの個性的なデザイン。
3:日常からアウトドアまで、使い勝手に優れた機能・装備。
4:優れた基本性能に、進化したアイドリングストップと4WD車の新機能を採用。
5:先進安全技術の搭載。
というものだ。

ハスラーフロントシート ハスラーリヤ

室内の広さというポイントだが、プラットフォームをワゴンRと共有しているため、室内も同等の広さを持っている。全高もワゴンRと同じなのだが、エクステリアデザインにより、とても同じプラットフォーム持つモデルとは思えない。ワゴンR譲りのシートアレンジの多彩さや、ヘッドクリアランス、タンデムスペースの確保など外観からの想像を超える広さが確保されている。

ハスラーフロントアップハスラーリヤ

悪路の走破力という点ではアプローチアングル28度、デパーチャーアングル46度を持ち、最低地上高は180mm(4WDは175mm)あり、急勾配、未舗装路、雪道などでも安心して走行できる。また、165/60-15サイズの大径タイヤも装着しながら最小回転半径は4.6mとクラスレベルをキープしている。

ハスラーインパネ

また、ワゴンRよりも+24mmヒップポイントを高くしているため、見晴らしを向上させクロスオーバーである印象付けがされる。さらに、スタビライザーの装備やコイルスプリング、ダンパー減衰などを最適化し、クロスオーバーらしい重厚な乗り心地を目指しているという。ドアの開閉音などクラスを超える質感を持つだけに、その乗り味にも期待したい。

ハスラーシルバー

◆デザイン
エクステリアデザインでは、個性的なデザインを目指し、新鮮かつ実用的で独自の存在感を持ったシルエットといえる。立てたAピラーと長くてボクシーなキャビンで明確な差別化と強いキャラクター性を持っている。もちろん、細部にも拘りがあるからこそ、その個性が際立つのは言うまでもない。例えばLEDランプの使い方ひとつをとっても印象的に見える工夫があり、前後のバンパーガーニッシュも金属感ある塗装で仕上げている。専用のアルミホイールというのは、よくある装備だが、ハスラーには専用デザインされたスチールホイールを設定しているあたりからも、その拘りが伝わってくる。

ハスラー前後ハスラーロゴ

チーフデザイナーによれば、個性的でプレミアム感のあるデザインを心がけたそうで、特に強いキャラクター性、ヘリテイジの中にも新しさを感じさせるスタイル、こだわりのディテール、という3つのテーマを掲げてデザインしてきたという。「ハスラー」というネーミングもかつて大ヒットした小型バイクの名称復活であり、歴史を持ちながら斬新なデザインで新プロダクトとして誕生させているわけだ。

フロントシートリヤシート

インテリアデザインでもワゴンR譲りの広い空間を存分に味わえ、アイディアたっぷりのインテリアに仕上がっている。もちろん、収納なども満足のいくレベルでまとめられている。中でも目を惹くのはダッシュボードのカラーだろう。オレンジの外板色にはオレンジのインパネやドアトリム、シートのパイピングがコーディネイトされる。それ以外の外板色ではホワイトのカラーで統一デザインされ、ハイコントラストの組み合わせでスポーティさを表現している。

テーブル機能付インパネボックス(助手席)シートバックテーブル(A除く)

豊富な収納スペースとテーブル機能付きインパネボックス(助手席)や、テーブルに早変わりするコンビニフック付き助手席シートバックテーブル、汚れをふき取りやすい素材のラゲッジフロア、電源供給用アクセサリーソケットを荷室に備えるなど、ユーティリティも徹底的に研究されている。

サーフィンイメージ
サーフィンイメージ
スキーイメージ
スキーイメージ

 

キャンプイメージ
キャンプイメージ
フィッシングイメージ
フィッシングイメージ
車中泊イメージ
車中泊イメージ

このようにユーティリティに拘ったハスラーには5つの目的別アクセサリーが用意されている。濡れたものでもそのまま置けるラゲッジトレイなどを持つスキー&スノーボードパッケージ。カーテンやACパワー電源を備えたサーフィンパッケージ。ロッドホルダーの活用などができるフィッシングパッケージ、ラゲッジネットを有効活用するキャンプパッケージ、そして、旅の応援アイテムとしての車中泊パッケージというアクセサリーがある。

フロント_G_キャンディピンクメタリック_ホワイト2トーンルーフ

◆パワーユニット
搭載するパワーユニットにはスズキ・グリーンテクノロジーも採用され、エネチャージ、新アイドリングストップシステム、エコクールが備わる。自然吸気の2WD、CVT車で29.2km/Lという軽ワゴンクラス・トップレベルの省燃費にもなっている。スズキ・グリーンテクノロジーの詳細はコチラを参考に見て欲しい。

簡単に振り返ると減速エネルギーの回生機構がエネチャージで、燃料カット中の減速時に集中して、充電・発電して走行時の発電を極力抑えるシステム。新アイドリングストップシステムは13km/h以下になると自動でエンジンが停止。エコクールはアイドリングストップが作動中、エアコンが停止し送風状態になったときに、蓄冷剤を通した冷風を車内に送るシステムとなっている。

R06A型にはNAとターボが選べる
R06A型エンジン。NAとターボが選べる

また、今回アイドリングストップに伴う新機能として、アイドリングストップが作動しない理由、強制始動された理由がインフォメーションディスプレイに表示されるようになった。さらにエコ運転支援機能も加わり、通常運転時はブルー、燃費効率がいい状態ではグリーン、エネチャージ作動時にはホワイトにスピードメーター上部の照明が変化するようにした。

メーターパネルシフトレバー

先進の安全技術では、衝突被害の軽減、ペダル踏み間違いによる誤発進抑制、急制動時の後続車への合図、車輌走行安定補助システムをCVT車に標準装備している(Aグレードを除く)。レーダーブレーキサポートは約5km/hから約30km/hの低速走行時中に、フロントガラス上部に設置されたレーザーレーダーにより、前方の車輌を検知。衝突を回避できないと判断した場合に、自動でブレーキが作動して衝突を回避、または衝突時の被害軽減を図る。

誤発進抑制機能では、前方4m以内の障害物をレーザーレーダーで検知。約10km/h以下、または停車中にアクセルを大きく踏み込んだ場合に、エンジン出力を抑えて急発進、急加速を抑制する。エマージェンシーストップシグナルは、約55km/h以上の場合で急ブレーキを検知したとき、ハザードランプを高速点滅させて後続車両に注意を促す。そしてESP(車輌走行安定システム)はタイヤがスリップしそうになると、必要に応じて自動的にブレーキをかけるとともに、エンジン出力をコントロールして車輌の安定走行に貢献するシステムだ。

外観上のFFとAWDの違いは、デフがあり、マフラーの太さが少しAWDのほうが太いという程度の違い
外観上のFFとAWDの違いは、デフがあり、マフラーの太さが少しAWDのほうが太いという程度の違い
ESPも装備される
ESPも装備される

新型車ハスラーは強烈な個性を持つデザインを、より幅広いユーザーに乗ってもらうためにラインアップも豊富にそろえている。エンジンではすべてR06A型だが、自然吸気とターボが選べる。アイドリングストップの有り、ナシ、2WDと4WD、そしてCVTと5MTの選択も可能だ。

外板色は全部で11色。ルーフのツートーンも選択ができ、インテリアカラーも2色ある。そしてスチールホイール、アルミホイールもチョイスが可能という選択肢の広いモデルラインアップが用意され、自分好みのハスラーが見つけられるだろう。

価格表

 

 

スズキ公式サイト

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