スズキと東京精密は2025年11月19日、電池開発の充放電試験業務の委託について合意。東京精密古殿工場(福島県石川郡古殿町)内に新設された「古殿電池評価試験場」に試験装置を導入し、11月18日に稼働開始を記念する式典を開催した。

スズキが東京精密に委託する業務は、次世代電池の技術開発に不可欠な充放電試験に関するもの。試験は、東京精密製の充放電試験装置を用いて実施され、東京精密のエンジニアが作業を担当する。
東京精密がこれまで培ってきた充放電試験の技術と豊富な実績を活かすことで、スズキの高効率電動技術の先行開発および量産開発のスピード向上と品質改善に寄与することになる。

東京精密の吉田均代表取締役会長は、「当社グループは、高精度な三次元・形状測定機等の精密測定機器を提供し、環境性能に優れた自動車の開発や生産に貢献してきました。自動車業界が電動化に向け大きく変化する中、当社は二次電池の電気計測市場へ参入し、事業の幅を広げています。現行の中期経営計画においても、充放電試験装置や電池評価受託サービスの拡充を掲げ、電池の開発・量産を支援してまいります。今回の取り組みは、東京精密とスズキの中長期的な成長につながると同時に、持続可能な社会の実現に貢献するものと確信しています」と語っている。
スズキの加藤勝弘取締役副社長は、「スズキは、持続可能な社会の実現に向けエネルギー極少化の技術に取り組んでいます。本年9月に発表した「10年先を見据えた技術戦略2025」では、小さく高効率な電動ユニットや小さく軽い電池など、行動理念の”小・少・軽・短・美”を体現したバッテリーリーンな電動技術の推進を発表しました。このたびの東京精密との協業により、バッテリー開発のスピードと品質を高めることで、バッテリーリーンな電動車の普及とカーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります」と語っている。













