スズキのインド子会社マルチ・スズキ・インディア社(マルチ・スズキ)は2022年6月30日、コンパクトSUV「ビターラ ブレッツァ」をフルモデルチェンジした新型「ブレッツァ」をインドで発売開始した。
これまでのビターラ ブレッツァは2016年にスタイリッシュな都市型のコンパクトSUVとしインドで発売され、これまでにインド国内で累計約75万台を販売しており、マルチ・スズキの基幹車種に成長している。
そのモデルチェンジ版として登場した今回のブレッツァは、フードやベルトラインを強調し、SUVらしい大胆、スポーティ、力強いエクステリアとしている。インテリアは、内装色をブラックとブラウンの2トーンに統一し、アクセントとしてインスツルメントパネルにシルバーの加飾を施すことで、スポーティで都会的な雰囲気に仕上げている。
ボディサイズは、全長3995mm、全幅1790mm、全高16985mm、ホイールベースは2500mmで、B+セグメントのサイズだ。
また、全方位モニターやヘッドアップディスプレイなどの先進装備をインドのコンパクトSUVで初めて採用し、同時にコネクテッドサービス「スズキコネクト」に対応。さらに、後部座席はシートの幅を広げ、エアコン吹き出し口やUSB電源ソケットなどを新たに装備し、快適性も向上。
搭載エンジンは、103ps/137Nmの1.5Lデュアルジェットエンジンを新たに採用することで、燃費向上を図っている。
インド市場でのSUVカテゴリーは急速に拡大しており、2021年度の乗用車市場で約40%がSUVとなっている。こうしたトレンドを背景に、新型「ブレッツァ」によりさらに販売台数を拡大させる計画だ。
また既に発表しているように、8月からはトヨタのルロスカ・モーター工場でも、スズキが開発した新型SUVを生産開始することになっており、スズキが掲げるインド市場で乗用車シェア50%以上を目指すという目標の達成に向けて攻勢をかけることになっている。
なお、インドでは新型コロナ感染拡大が収束し、5月以降は生産、販売ともに他国をはるかに上回る伸びを示しており、スズキにとって市況の好転は好材料となっている。