【東京モーターショー2019】スズキ コンセプトカー2台&次期型ハスラー出展

スズキは2019年9月30日に、第46回東京モーターショーに出展するコンセプトカーや、参考出品車として次期型ハスラーなどを発表した。今回の出展のテーマは「WAKU WAKU SWITCH for EVERYONE」で、小さなクルマ造りで培った技術により、自由な移動と実用だけではない楽しみやワクワク感をアピールする。なお出展ブースには4輪車だけでなく2輪車、電動車いす、マリン製品も展示される。

WAKUスポ

初公開となるコンセプト・スタディ・モデルの「WAKU(ワク)スポ」は、日常使いでも趣味使いでも楽しさやワクワク感を家族間で共有できパーソナル・コンパクトPHEVだ。

東京モーターショー2019 スズキ WAKUスポ

3世代家族でこの1台を共有するというコンセプトを前提に、Aセグメント・サイズのコンパクトなボディで、クーペからワゴンに変化するボディ形状、フロント・マスクのデザイン、インテリアの表示コンテンツを切り替えることができる「ワクワク・スイッチ」を搭載している。

東京モーターショー2019 スズキ WAKUスポ

ワクワク・スイッチを押すことで、リヤのボディ形状がクーペ風、ワゴン風に変化。ボディ・デザインの基調はシンプルなフォルム、普遍的なクルマらしさが感じられるオーソドックスな3ボックスのプロポーションが特長で、なんとなくノスタルジックさも感じられる。

東京モーターショー2019 スズキ WAKUスポ

フロント・マスクのデザインもスイッチで切替可能。またインテリアのデザインも懐かしさを漂わせている、メーターパネルは大型の全面モニター、または木目調パネルにスイッチで切り替えることができる。

東京モーターショー2019 スズキ WAKUスポ
東京モーターショー2019 スズキ WAKUスポ

WAKUスポのハードウエアはPHEVを採用した4WD。短距離はEV走行で、長距離走行はエンジンとモーターを併用するハイブリッド走行としている。

ボディサイズは、全長3700mm、全幅1650mm、全高1430mm、ホイールベース2460mmの4人乗り。

東京モーターショー2019 スズキ WAKUスポ

HANARE(ハナレ)

小型のバスのようなボディ・フォルムのコンセプトカー「ハナレ」は、誰もが自由に移動と程よい空間を共有し、有効活用できるモバイルルーム自動運転車だ。

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東京モーターショー2019 スズキ HANARE(ハナレ)

走行システムはレベル5の完全自動運転を想定しており、キャビン内にはステアリングもペダル類も存在しない。駆動は電気自動車で、4輪インホイールモーターを搭載した4WDとされている。

東京モーターショー2019 スズキ HANARE(ハナレ)

コンセプトは、AI、ロボット社会の中で、人のつながりや人のこだわりなど人間として普遍的な欲求を大切にし、クルマを所有する喜びを提案。あたかも家の「離れ」のようなイメージで、ほどよい大きさの室内空間が移動し、運転以外の共有できる楽しさ、ワクワク感を目指している。

東京モーターショー2019 スズキ HANARE(ハナレ)
東京モーターショー2019 スズキ HANARE(ハナレ)

大開口のドアを開閉し、家の離れのようなこだわりのあるプライベート空間であり、遊びの拠点になる開放的な空間を実現。

デザイン的には、駐車場や狭い場所に自由自在に出入りできるように前後対称のデザインで、つまりフロント、リヤの区別がない自動運転時代の新しいデザインを提案しているのが大きな特長だ。またフロント、リヤ・マスクは共通で、進行方向に合わせた表示になる。グリルやフェンダー部はスズキのSUVイメージも盛り込んでいる。

東京モーターショー2019 スズキ HANARE(ハナレ)

キャビンは、プライベート空間とするために窓ガラスの面積を狭める一方で、ステアリングやインスツルメントパネルなどがないため、広々とした室内空間を生み出している。シートはクッションが回転し、自在な座り方ができるソファーシートを採用し、リビングルームのような明るく広いインテリアとしている。

室内の中央側面には大型のモニターを配置し、車両の操作や目的地設定を行なう。それ以外にはゲームや映画、窓の代わりに風景を映し出すなど、移動中のエンターテイメントを表示できるようになっている。

ボディサイズは、全長3900mm、全幅1800mm、全高1900mm、ホイールベース2720mm。

ハスラー コンセプト(参考出品車)

スズキの軽自動車のヒット作、「ハスラー」は2014年の登場で、そろそろ次期型の登場が予想される。今回出展される「ハスラー コンセプト」は、コンセプトの名称はついているものの、ほぼ次期型ハスラーの市販前提モデルと考えてよい仕上がりになっている。

東京モーターショー2019 スズキ ハスラー コンセプト

「ハスラー コンセプト」は、もっと遊べる、もっとワクワクできる軽クロスオーバーワゴンという位置づけで、デザイン的には、現行モデルのテイストを引き継ぎながら、よりクロスオーバーSUVらしさを強調するため、よりボディ形状はスクエアにし、さらにCピラーにリヤ・クォーターガラスを新設した6ライト・ウインドウとしている点が新しい。

東京モーターショー2019 スズキ ハスラー コンセプト

基本的には日常、アウトドアなど幅広いライフスタイルでも楽しく乗りこなせることを前提に、タフで力強さを強調したデザインだ。

東京モーターショー2019 スズキ ハスラー コンセプト

インテリアは、大きく使いやすい収納スペース、後方からスライドできるリヤシート構造の採用、汚れにくく、簡単に清掃できるラゲッジルームなどを採用し、これまで以上にユーティリティを向上させている。

東京モーターショー2019 スズキ ハスラー コンセプト

また新たに衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラ・サポート」を採用し、夜間歩行者検知、後退時ブレーキサポート機能も追加している。またターボ車には全車速追従型アダプティブ・クルーズコントロール、車線逸脱抑制機能も搭載している。

主要諸元は、全長3395mm、全幅1475mm、全高1680mm、ホイールベース2460mm。エンジンは自然吸気・直列3気筒・吸排気VVT+マイルドハイブリッドと、直列3気筒・吸排気VVT+ターボ+マイルドハイブリッドの2種類を設定。駆動は4WDだ。

東京モーターショー2019 スズキ ハスラー コンセプト

また「ハスラー コンセプト」の派生コンセプト・スタディ・モデルとしてアーバン・アウトドア・スタイルの「ハスラー コンセプト」も出展される。楽しさ、カラフルなポップさ、ワクワク感を備えたハスラーをベースに、タフさや力強さをより強調したデザインとなっている。

東京モーターショー2019 スズキ ハスラー コンセプト
東京モーターショー2019 スズキ ハスラー コンセプト

専用のカラーリング、大面積のデカールやルーフラッピングなどのドレスアップ、タフさを強調するデザインのルーフラックなどを装備し、ファッショナブルなアーバン・アウトドア・スタイルを提案している。

東京モーターショー2019 スズキ ハスラー コンセプト

ボディカラーはバーミリオン・オレンジで、サイドデカールはカモフラージュ調、マッド・ガンメタ調のアクセントカラーを組み合わせている。専用ルーフラック、マッドフラップ、専用タイヤもコンセプト、デザインに合わせて採用している。

東京モーターショー2019 スズキ ハスラー コンセプト

このモデルはターボ車をベースにし、全高はルーフラックを含めると1910mmとなっている。

東京モーターショー2019 スズキ ハスラー コンセプト

エブリイどこでもベビールーム with コンビ

参考出品車の「エブリイどこでもベビールーム with コンビ」は、軽自動車ミニバンエブリイをベースにした、子育て支援や災害時の乳幼児をサポートするためのスタディ・モデルで、スズキとベビー用品メーカーのコンビとコラボレーションが行なわれた。

コンセプトは社会に役立つ軽商用車だ。通常は、公用車、業務用車として使用しながら、災害時の避難所や屋外イベントでは、車内でおむつ交換や授乳ができるベビー休憩室として使用できるようになっている。

東京モーターショー2019 スズキ エブリイどこでもベビールーム with コンビ

ラゲッジスペースにスライド式のおむつ交換用のベッドを装備。後席で安心して授乳できるように、後席とラゲッジスペースの間にカーテンを設置し、窓にはプライバシーシェードやカーテンを取り付け、プライバシーが守られるようになっている。

エクステリアはリラックス&ファンをテーマに、遠くからの視認性を考慮したカラーリングを採用。インテリアは、赤ちゃんが落ち着けるように木目調フロア、芝生のようなグリーンのカーペット、雲柄のカーテン、温かみの感じられるシート表皮を採用している。
諸元は、全長3395mm、全幅1475mm、全高1895mm、ホイールベース2430mm。搭載エンジンは自然吸気・3気筒・吸排気VVT使用だ。

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COTY
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