スズキは2019年9月3日、スマートバリュー(本社:大阪府大阪市)、丸紅(本社:東京都中央区)の3社で、大阪府豊中市において、スズキ4輪代理店の駐車場とシェアリングサービスに用いられる駐車場を活用した、郊外型カーシェアリングサービスの実証実験に関する契約を締結したと発表した。
実証実験内容
この実証実験では、郊外住宅地における自宅近くの日常生活用途をターゲットに、気軽に乗れるスズキのコンパクトカーを使ったカーシェアリングサービスを提供し、同時にスズキ自販近畿・アリーナ豊中にもカーシェアリングサービスを導入することでユーザーへのサービス向上を図ることを目指している。
今回実施する実証実験の内容は、スマートバリューが開発した、クルマのサービス化を推進するプラットフォーム「Kuruma Base」を活用し、シェアリングサービスの構築と利用情報の共有を行なう。この「Kuruma Base」は、スマートバリューが開発した「クルマのサービス化」事業を行なう事業者向けのプラットフォームで、月額料金で提供するサービスだ。
クルマに接続する専用端末、クラウド上の管理コンソール、利用者向けスマートフォンアプリ、そして運用サポートサービスで構成される。「Kuruma Base」では、クルマのサービス化を実現する時に、重要なポイントとなる鍵の受け渡しがあり、そこではバーチャルキーを採用して車両のシェアリングを実現する。バーチャルキーを実装することにより、「任意の許可された相手だけに、許可された時間のみ」車両の鍵の権限を与えることができるのだ。
またスズキは、同社の4輪代理店周辺地域のシェアリング駐車場、スズキ4輪代理店へカーシェアリング用車両を配置する。
今回の実証実験を通し、スマートバリューは自社サービス「Kuruma Base」の認知を高めるとともに、カーシェアリング事業のニーズを調査する。スズキは「Kuruma Base」から得られる利用情報を分析することで、カーシェアリングサービスに関するノウハウ・知見の蓄積や潜在顧客の発掘など、将来事業展開におけるカーシェアリングサービスの検証を行なう。
また丸紅は、「CASE」分野における取り組みの一つとして、カーシェアリングサービスの知見を蓄積することで、自動車産業が変革しシェアリングエコノミーが進展する社会において、新たなビジネスの可能性を追求する。
この実証実験は大阪府・豊中市エリアで行なわれ、開始時期は2019年秋を予定しており、約1年間継続される。