スズキは2019年8月23日、静岡県牧之原市にある相良工場・敷地内にある4輪車の試験・開発を行なっている相良テストコースの関連設備の整備、拡張を進めるため、相良工場西側と北側に隣接する土地の取得について、牧之原市に協力を申し入れたことを発表した。
250億円の投資
スズキは、100年に一度といわれる変革期にあたり、多岐にわたる次世代車両の研究・開発設備の増強のための設備投資を進めている。
購入予定地には、4輪車の衝突実験棟移転をはじめ、開発実験棟の拡張、試験設備の新設など4輪車の研究・開発拠点として整備を進めるなど、より充実した開発センターを構築する計画だ。なおこの設備投資には約250億円を予定しているという。
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相良のテストコースは相良工場を取り巻くように北バンク(330R)、東南バンク(220R)、西南バンク(115R)という3種類のバンクを組み合わせた左周りの変形オーバルコースを持ち、メインの直線路は約1.2km。敷地内には高速周回路以外に各種舗装路、波状路、スキッドパッドなど存在するが、相良生産工場の外周を利用する立地などによる制約も多く、開発体制の制約になっていた。
スズキは、これまで2輪車技術センター(竜洋テストコース)、相良テストコース、下川テストコース(北海道)を所有しているが、4輪車の試験、テストは相良工場と一体の相良コースに集中している状態だった。