スズキは2012年9月6日、フルモデルチェンジし5代目となった新型ワゴンRと新型ワゴンRスティングレーを9月19日より発売すると発表した。
初代ワゴンRは1993年に発売され、今回で5代目となる。この新型ワゴンR、ワゴンRスティングレーは軽ワゴンでNO1の低燃費を実現した新世代エコカーとして登場した。環境技術、低燃費化技術、軽量化技術などの新技術を「スズキグリーン テクノロジー」と総称し、これからの商品開発に投入することになる。ワゴンRはその第一弾として発表された。
その新しい低燃費化技術「エネチャージ」、「新アイドリングストップ」、「エコクール」についてはAutomobile Study Groupで既報しているので、そちらを参照してほしい。さらに、新型ワゴンRの特徴としては軽ワゴン最軽量の780kgという車両重量で、先代ワゴンRと比較し最大70kgも軽量化されている。そして、パワートレインの高効率化、各部の摩擦抵抗低減、基礎技術を磨き誕生している。
これら多くの技術が投入された結果、NAエンジン搭載車(2WD)で28.8km/L、また、ターボエンジン搭載車(2WD)も26.8km/Lの低燃費を実現し、2WD、4WDとも全車エコカー減税の免税対象車となっている。
↑↑ 高効率な小型リチウムイオンバッテリー ↑↑ 高出力のオルタネーター
技術的なハイライトを見ていくと、低燃費化技術として減速エネルギー回生技術である「エネチャージ」がある。新たに搭載した高効率な小型のリチウムイオンバッテリーと高出力のオルタネーターによって回生効率を上げ、充電するためのガソリン消費を抑えている。
また、車速が13km/h以下になるとエンジンが自動停止する「新アイドリングストップシステム」を搭載し、燃費に貢献している。さらに、アイドリングストップ中にエアコンが停止し送風状態になった時に、蓄冷材を通した冷風を室内に送ることで車室内の温度上昇を抑え、エンジン再始動のタイミングを遅らせている「エコクール」でも省燃費に貢献している。
軽量化では、ボディに超高張力鋼板、高張力鋼板を使用し、ボディ剛性をあげつつ軽量化に成功。エンジン、足回り、内装部品など全域にわたり軽量化している。
エンジン本体はR06A型で、低燃費、低速トルク、静粛性、軽量、低フリクションなどの特徴を持ち、すでにMRワゴンから搭載されているエンジンをさらにフリクションを低減するなど改良して搭載。ワイドな変速比幅をもつ副変速機付きCVTとの組み合わせで高効率化している。
一方、パッケージでは、2425mmというロングホイールベースを持つプラットフォーム(MRワゴンと共通)を採用したことで、室内長2165mm、前後乗員間距離1000mmという広々とした室内空間を実現している。また、ホイールベースを伸ばしながらも最小回転半径を4.4mとしており、日常の使いやすさも向上させている。
↑↑ フィズブルーパールメタリック ↑↑ イノセントピンクパールメタリック
エクステリアデザインでは、一目でワゴンRとわかるデザインとし、伝統のスタイリングを継承しながら力強く上質に変化している。縦型ヘッドランプや丸みを強めたフロントフェイスと質感の高いメッキグリルを採用。外板色は新色の「フィズブルーパールメタリック」「イノセントピンクパールメタリック」を加えた全8色が設定されている。
安全装備では新軽量衝撃吸収ボディ、TECT(テクト)を採用。脚部保護にも配慮したフロントバンパー、歩行者傷害軽減ボディ、そして頸部衝撃緩和性能に配慮したフロントシートの採用などがある。アダプティブセーフティとしては、坂道で車両の後退を抑制するヒルホールドコントロールが全車に標準装備されている。また、車両の横滑り防止などの車両安定装置であるESPはメーカーオプションに設定されている。
新型ワゴンR 主要諸元表 新型ワゴンRスティングレー 主要諸元表