スズキは2012年7月11日、四輪駆動のSUVである「エスクード」の内外装を一部変更した。また、フロントフェイスまわりを一新したほか、スペアタイヤをバックドアから取り外してイメージを刷新している。さらに電動サンルーフやESPなどを装備したスポーティな特別仕様車「X-Adventure(クロスアドベンチャー)」を新たに設定し、同日より発売を開始した。
フロントセクションについては今回の変更で、より力強い造形のバンパーと2本のフィン形状を持つ精悍なグリルに一新。さらにグリルとの連続性を強調し、力強い眼光を思わせる黒の加飾を施したヘッドランプを採用している。また17インチアルミホイールのデザインを変更したほか、バックドアに装着されていたスペアタイヤを廃止。そのスペースにリヤライセンスメッキガーニッシュを組み込んで、より都会的なイメージを与えている。
一方でインテリアには、室内をシックに引き締めるブラック基調のシート表皮とドアトリムクロスを採用。さらに従来のポリプロピレンと比べて約10%軽量で、かつ材料着色化に優れた新開発の樹脂材料であるスズキ・スーパー・ポリプロピレン(SSPP)を採用したスキッドプレートを装備している。
特別仕様車のX-Adventureには電動サンルーフ、ルーフレール、ルーフエンドスポイラー、マフラーテールカバーなどを特別装備している。また横滑り防止装置のESPを装備したほか、ヒルディセントコントロールとヒルホールドコントロールも採用。さらにLEDリングイルミネーション付きフォグランプや高輝度ダークシルバー塗装の専用18インチアルミホイールも標準装備。ブラックメッキのフロントグリルやリヤライセンスガーニッシュ、ボディサイドのメッキモールや光輝処理したバックドアモールなども専用アイテムで、車名エンブレムも左右フロントドアとバックドアに貼付されている。
室内では、黒地に赤色が映える専用シート生地で、見た目の印象を差別化をしている。前席と後席左右のシートバック&座面に撥水加工を施したスエード調の表皮「ラックススエード」を使用。さらにはレッドステッチを施した本革巻ステアリングホイール及びシフトノブ、車名ロゴ入り専用フロアマットを採用。ドアトリムクロスやシフトパネル、パワーウインドースイッチベゼルなどにも専用アイテムが奢られている。
一部改良したエスクードと特別仕様車の価格(消費税を含むメーカー希望小売価格)は以下の通りで、XGは据え置き、クロスアドベンチャーはベース車に対して15万7500円高という戦略的な設定とされた。なおボディカラーには、新色のバイソンブラウンパールメタリック2を含む、全4色が設定されている。
ちなみに「X-Adventure(クロスアドベンチャー)」とは、スポーツブランドで有名なサロモン社がヨーロッパを中心に開催している過酷なアドベンチャーレースの名称で、大自然を舞台にマウンテンバイク、カヌーなど、複数の競技を数日間かけて行われているイベントだ。