【スズキ東モ】スイフトスポーツはここが凄い ジャパンプレミア

スイフトスポーツの画像

スズキは東京モーターショーの出展概要を以下のように発表した。これまでのショーと同様に2輪、4輪、船外機の分野で出展をするが、4輪の出品総台数は16台。その内訳は参考出品が3台で市販車が13台という構成だ。ブーステーマは「小さなクルマ、大きな未来」で、今のクルマ、近い将来のクルマ、その先の未来のクルマを見せることでスズキの「小さなクルマ」の未来を見ることができる。

レジーナの画像

低燃費、低排出ガスをガソリン車で実現したレジーナ

個性にあふれ、押しの強いフロントマスクを持つレジーナは、近い将来の技術を搭載したコンセプトモデルで、コンベンショナルなガソリンエンジンを使って低燃費、低排出ガスを実現している。

ポイントとなるのは軽量化と空力特性で、構造を根本から見直した軽量プラットフォームを採用し、素材や部材のひとつひとつから徹底的に軽量化を図っている。小型車サイズながら軽自動車でも最軽量級となる730kgという重量に収めている。ボディサイズは全長3550×全幅1630×全高1430mm、ホイールベース2425mmで定員は4名となる。

パワーユニットは800ccの直噴ガソリンエンジンにターボを搭載し、CVTと組み合わされたFFモデル。ベースとなるエンジンの詳細はわからないが、欧州のダウンサイジングコンセプトと同じ手法であることから、リアル・コンセプトモデルと言えるだろう。減速エネルギーを回生し、アイドリングストップ・システム付きでJC08モードは32.0km/L。CO2排出量は70g/km(欧州複合モード)となっている。

エクステリアは個性的なフロントマスクを持ち、強いカタマリ感とゆるやかな後ろ下がりのショルダーライン、跳ね上がったボディ下端ラインとの組み合わせによる流れるシルエットが特徴で、従来のエコカーイメージを変える愛着の持てるキャラクターに仕上がっている。また、インテリアでは、ナビ、オーディオ、エアコンなどを統合したフローティング・インターフェイスを採用し浮遊感あるインテリアデザインになっている。

キュー・コンセプトの画像

2人乗り超小型モビリティのQ-Concept

Q-Concept(キュー・コンセプト)は、半径10km程度の生活圏での移動用として2輪と4輪の間に位置づけられた、まったく新しいカテゴリーのEVモビリティだ。スリーサイズは全長2500×全幅1300×全高1650mm。乗員が前後に乗るタンデム方式で乗車し、クルマ1台分のスペースに3台止めることが可能なサイズとなっている。

従来のクルマに比べて圧倒的に小回りが利くので駐車場などのスペースをとらないこと、2輪に比べるとキャビンがあることから気軽に乗車できるというメリットもある。近距離移動用の新たなモビリティとして、買い物/通勤/通院/子供の送迎など、日常生活での利用に便利な乗り物を目指している。

パワーユニットは交流同期電動機(EV)で1回あたりの充電走行距離は50km。充電所要時間は家庭用200V電源で約1時間、最高速度は60km/hというスペックになっている。

スイフトEVハイブリッドの画像

レンジエクステンダーのスイフトEVハイブリッド

2010年の秋から実証実験を繰り返してきた、レンジエクステンダー(航続距離延長)の「スイフトEVハイブリッド」も展示される。未来につなげる環境対応車として開発中で、電池の充電切れの心配がないタイプのEV走行車だ。

EVでの走行距離は約30kmだが、充電専用のR06型658ccの小型ガソリンエンジンを搭載しており、EV走行中にも充電をするため、充電切れの心配がない。また、モーター出力は55kwで家庭用100V/200Vでも充電できるプラグイン機能もある。受電時間は100Vで約4時間、200Vで約1.5時間だ。

搭載される車両はもちろんスイフトがベース。全長3850×全幅1695×全高1510mmというサイズで、定員は5名。また1500Wまでのアウトプットが可能で、一般的な家庭の電力消費量であれば、約2.7日分の電力供給が可能となっている。

新型スイフトスポーツの画像

走りのフラッグシップカー「スイフトスポーツ」誕生

スズキブースで最大の注目は、2011年11月下旬にも発売が噂されているスイフトスポーツだ。すでに今年のフランクフルトショーでワールドプレミアしたモデルだが、開発コンセプトは、スイフトの走りを高め、多くの人に操る楽しさと感動を感じてもらいたい「The sporty flagship」。

新型スイフトスポーツの特徴は専用エンジン、新トランスミッションの採用で動力性能の向上、燃費性能の向上が図られ、安定性と応答性を高次元でバランスさせた高性能シャシーを採用しているところ。またドライビングをサポートする充実の装備、安全性能により、アグレッシブに高品位に進化した走りのデザインとしている。

搭載されるエンジンは先代M16型を踏襲しているが、吸排気を全面的に見直し、冷却システムも全面的に見直した専用エンジンだ。全回転域でのトルクの向上と燃費の向上をめざし、可変長タイプの吸気システムを採用している。エンジンの回転に応じて、インマニ内に設けたバルブの切り替えで充填効率を高めることが可能となり、大幅なトルクアップを達成。またインマニを樹脂性にしたことでマニホールド内をフラットにすることができ、吸気効率をアップしている。吸気側にVVTを採用しバルブリフト量もアップして充填効率を高め、高出力&高トルク化としている。その結果、148Nmから160Nmへと向上し、発生回転域も400rpm下がって、4800rpmから4400rpmとなっている。

組み合わされるミッションは6速MTと7速の副変速機付きCVTの2種類がある。6速MTは、2?5速をクロスレシオとし、6速を追加することで燃費性能をアップしている。1〜2速にトリプルコーンタイプのシンクロナイザーリングを、3〜6速も先代に対して大容量のシンクロナイザーリングを採用することで滑らかなシフトチェンジを可能としている。CVTは副変速機のクラッチを強化し、またリダクションギヤをローレシオ化することで、さらにデフの強化もされて鋭い加速を可能にしている。さらに7速のマニュアルモードのパドルシフトを搭載している。

フロントサスペンションはリバウンドスプリングを内臓したストラットに変更し、旋回時の内側の浮き上がりを抑えている。またケース自体も45mmから50mmにサイズアップし、ストラット式の弱点でもある横剛性を向上している。その結果より厳しい状況でも車両をコントロールしやすくし、ステアリング操舵に対する反応を向上させている。

リヤサスペンションはトーションビーム形式で標準車よりトレーリングアームの断面を拡大。標準車に対し30%アップしていることやハブキャリアの最適化を図ったことにより、旋回時のトー剛性、キャンバー剛性を向上させている。さらに操舵に対するリヤの追従性を25%向上させていることから、より機敏なハンドリングを実現している。

新型スイフトスポーツの画像

タイヤはサスペンション強化などにともない、先代の195/50R16から195/45R17へとインチアップ。銘柄はブリヂストンのポテンザRE050Aである。また、1インチのサイズアップにもかかわらず、ホイール1本あたり0.4kgの軽量化を実現して、バネ下重量を軽くしている。さらにブレーキも強化され、フロント・リヤともに15インチのディスクブレーキを装着し、フロントはベンチレーテッドを採用している。そしてローター厚を約10%厚くして、ブレーキブースターのサーボ比を最適化することで、制動性能とフィーリングを向上させている。

エクステリアも専用のデザインとなっている。大きな開口のフロントグリルや特徴的な3本フィン形状の大型フォグベゼル、低重心をイメージさせて整流効果も高いアンダースポイラー、空力特性にも優れたルーフエンドスポイラーなどが装備されている。全体的に標準車と比較して優れた走行性能をイメージさせ、アグレッシブでありながら威厳のあるエクステリアデザインになっている。

新型スイフトスポーツの画像
↑ブラック基調で各所に赤いステッチをアレンジ

インテリアは、走りへの期待を高める高品位な室内空間となっている。黒基調のインテリアだが、シート/ステアリング/シフトブーツには赤いステッチを効果的に施すことでスポーティなイメージに演出されている。そして240km/hスケールのスピードメーターがインストールされ、マルチインフォメーションディスプレイ付きの専用5眼メーターでスパルタンさも強調されている。シート表皮は専用のものが採用され、Sportのロゴが刺繍された専用デザインのフロントシートになっている。他にも専用の本革巻ステアリングや大型ステンレスフットペダルも採用されている。

スズキ公式サイト

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