【スバル】ニューヨークショーでスバル初のハイブリッドカー「XV クロストレック・ハイブリッド」がベールを脱いだ

XV クロストレック・ハイブリッドの専用色「プラズマグリーン・パール」

スバルは2013年3月27日から開催されているニューヨーク国際モーターショーで、スバルが独自に開発した初のハイブリッドカー、「XV クロストレック・ハイブリッド」の詳細を発表した。「XV クロストレック・ハイブリッドは、高い走行性能、走破性、ユーティリティなど XVクロストレックが備えた特徴に、スバル独自のハイブリッドシステムを採用することで軽快な走りと優れた環境性能を更に高めたスバル初のハイブリッドカーだ。

世界初公開となったハイブリッドカー「XV クロストレック・ハイブリッド」は2014年モデルのアメリカ仕様で、2013年秋に発売するという。また日本市場への導入はそれより早く2013年夏頃が予定されている。アメリカ市場では、従来からスバルの販売が好調なスノーベルト地域(北部)だけでなくサンベルト地域(南部)にシェアを拡大するモデルと位置付けている。アメリカ市場でもハイブリッドモデルの伸びが大きいというトレンドをキャッチアップしたモデルである。

「XV クロストレック・ハイブリッド」の開発コンセプトは、都会的クロスオーバーSUVにより高いレベルのスポーティさと環境性能を融合させることで、キーワードは「Fun and Urbanity」とされている。すでにXVは走りやユーティリティで国内、海外市場ともに高い評価を得ているが、ハイブリッドモデルはシンプルで、合理的なパラレル式ハイブリッドシステムとシンメトリカルAWDを融合させ、モーターアシストによる軽快な走りと2.0LクラスのAWD・SUVカテゴリーでトップとなる優れた燃費を実現しているという。

「XV クロストレック・ハイブリッド」はインプレッサー・シリーズのトップグレードと位置付けられる。開発を担当した竹内明英プロジェクトゼネラルマネージャーは、「コモディティなエコカーとしてのハイブリッドではなく、スバルのハイブリッド、つまりファンtoドライブなハイブリッドにしました」と語っている。この言葉は巷間で流布されていたトヨタ式のハイブリッドではなく、純粋にスバル独自のハイブリッドシステムであることを意味する。

出展された北米仕様の「XV クロストレック・ハイブリッド」のボディサイズは、全長4450mm、全幅1780mm、全1615mm(ルーフレール含む)で、ホイールベースが2640mm。例によって最低地上高は220mmで、従来のXV クロストレックとほとんど同一だ。また重心高は505mmと従来からのモデルと同一で、同クラスの他のクロスオーバーSUVより100mmも低く、より優れた運動性能を備えている。

テールランプのデザインも変更されている

ハイブリッドモデルに搭載されるエンジンは、FB20型をベースに専用開発された水平対向2.0L・4気筒エンジンで、徹底的にフリクション低減を図ったハイブリッド専用エンジンとされる。このエンジンだけでも従来モデルより約5%の燃費低減となっている。トランスミッションは標準モデルと同じリニアトロニックCVTを採用しているが、ケースを新設計しプーリーの後方に10kW/65Nmの出力を発揮するモーターを配置。エンジンとトランスミッションの間にはクラッチも装備したパラレル式ハイブリッドだ。なお燃費は2.0LエンジンクラスのAWD・SUVではトップの数値を実現しているという。

駆動用の高圧バッテリーはニッケル水素式で、すでに内外で実績のあるパナソニック(旧サンヨー製。したがってプリウス系のニッケル水素電池とは出自が異なる)製を採用。リヤの床下にレイアウトすることでラゲッジスペースは標準モデルと同一の340L(VDA)を確保している。

ハイブリッドシステムは、低速域ではEV走行、中高速域ではモーターが駆動力をアシストするパラレル式で、モーターのアシストパワーを生かし、力強い加速が得られるのが特徴だ。なおEV走行もシステムが自動制御し、EVモードスイッチはない。

サスペンションは専用チューニングされ、ボディの剛性向上、ステアリングギヤ比のクイック化なども行われている。

デザインもハイブリッドモデル用にされ、インテリアでは新デザインのメーターパネル、ハイブリッドのエネルギーフローを表示できるカラー式マルチファンクション・ディスプレイを採用。エクステリアでは、リヤ・コンビランプ、ホイールなどに専用デザインを採用している。また、出展されるボディカラーのプラズマグリーン・パールはハイブリッド専用色として設定される。

「XV クロストレック・ハイブリッド」の主要諸元
ボディ:全長4450mm 全幅1780mm 全高1615mm(ルーフレール付き) ホイールベース2640mm 最低地上高220mm
エンジン:2.0L水平対向4気筒DOHC
トランスミッション:リニアトロニック(CVT)
モーター:交流同期式 最高出力10kW(13.4ps) 最大トルク65Nm
バッテリー:ニッケル水素式
タイヤ:P225/55R17

スバル ニューヨークショー専用サイト
スバル公式サイト

ページのトップに戻る