2013年3月29日、スバルはニューヨークショーで、「スバル WRXコンセプト」の世界初公開を行った。もちろん「WRXコンセプト」はショーモデルであるが、次期型WRXの完成が間近なことをを予感させるコンセプトカーである。
WRXシリーズは、スバルのコア技術である水平対向ターボエンジンと、シンメトリカルAWDシステムを搭載したAWDハイパフォーマンスモデルという位置付けに変わりはない。ターボエンジンによるパワフルな動力性能とシンメトリカルAWDによる優れたボディバランスやトルク配分を組み合わせ、あらゆる走行シーンでドライバーの意のままに操る愉しさを実現したドライビングマシンとされる。
今回ベールを脱いだWRXコンセプトは、次期インプレッサWRXシリーズをイメージしたデザインコンセプトカーとされるが、ボディ全体のフォルムは次期型WRXのイメージを表現しており、ヘキサゴングリル、鋭い表情のヘッドライト、大きく左右に張り出したブリスターフェンダーのデザインにはリアリティがある。また全体のフォルムはインプレッサ・セダンをベースにしながらもかつてないほどのクーペライクなルーフラインを描いているのが注目される。
スバルWRXコンセプトの主な特長
・フロントデザインは、WRXらしい奥行き感と立体感を強めたアグレッシブなデザインで、安定感のあるたたずまいの表現も加えている。立体感のあるメッシュパターンを用いてスポーティさを高めたヘキサゴングリル、シャープなヘッドライトは他のスバル車にも共通するモチーフで、一目でスバルと分かる精悍なフロントフェイス・デザインとした。
・フロントバンパーの大きな開口部、エンジンフードスクープ、フェンダーダクトはターボエンジンによるパフォーマンスを予感させるデザインだ。
・前方に突き出したヘキサゴングリルから始まるボディの造形、左右に大きく張り出したフェンダーを溶け込ませたソリッド感のあるデザインでWRXが持つ力強いドライビングパフォーマンスを表現。
・サイドビューは、ホイールを強調した造形手法により、コンパクトなキャビンとの対比で下半身の逞しさをデザイン。フェンダーから始まるエッジの効いたキャラクターラインはクォーターパネルにかけて勢い良く内側に入り込み、キャビンの位置に対しリヤのホイールを外側へ押し出した造形としている。
・リヤエンドは、フロントと同じヘキサゴン・デザインをモチーフとし、トランクリッドにもエッジを効かせ、シャープでダイナミックなデザインに。
・リヤバンパーはワイドで安定感を強調したデザインで、空力性能を高めたディフューザー、左右2本ずつのテールパイプで迫力あるリヤビューをデザイン。
・ルーフにはすでにSTIモデル(S206 )で実績のあるカーボンルーフを採用。さらなる軽量化と低重心化により、WRXならではの卓越したハンドリング性能表現している。
・エクステリアカラーは「WRブルー・パールIII」を採用。また、フロントのWRXバッジ、ブレーキキャリパー、リヤのエギゾーストフィニッシャーのカラーはアクセントとして蛍光イエローとしている。
・装着タイヤは専用設計されたトレッドパターンを持つダンロップ製245/40 ZR20サイズのタイヤで、ホイールはBBS製超超ジュラルミン鍛造1ピースホイールの「RI-D」を採用。。
・ボディサイズ:全長4520mm、全幅1890mm、全高1390mm、ホイールベース2760mm。ロー&ワイドなスタンスとシルエットとしている。