モノのトラブルに悔いが残る
決勝のスタートはローリングスタート方式で、山内選手は目の前の7号車アストンマーティンを追い抜く。1コーナーへは3位で飛び込み、理想の展開で始まった。ところが2周目にGT500のマシンがクラッシュするトラブルがあり、SC(セーフティカー)が導入された。
ところが、BRZ GT300はそのSCについていけないのだ。様子がおかしい。ピットには山内選手から「シーケンシャルのエアがない」という無線が飛ぶ。ミッションは4速でスティックし、シフトアップもダウンもできない状態だという。マシンはピットインし、エアタンクなどのパーツを交換する。そして20周遅れで再スタートを切るが、結局解決できておらずリタイヤとなった。
SUBARU BRZ GT300はここで優勝すれば、シリーズチャンピンの可能性が膨らむ大事な1戦だったが、その可能性を大きく失うことになった。
原因の詳細は現段階では不明だが、ヒューランドのシーケンシャルでこうしたトラブルは一度も経験がないと渋谷総監督は話す。「エアをチャージするモーターや電気信号で制御するハーネスあたりの不良でしょうか、帰ってよく調べないとわからないですが、もったいないことにをしましたし、スバルファンとドライバーに本当に申し訳ない」と反省しきりだった。
セットアップの幅は広がり、マシンコンディションが良い状態だっただけに「モノ」のトラブルでのリタイヤは悔いが残る。次戦は2018年、公式練習1位、予選1位、決勝1位と完全優勝をしているSUGOだ。連覇に期待しよう。