2013年10月30日、スバルは第43回東京モーターショー2013において、スバルのブランドステートメントである「Confidence in Motion」をテーマとし、走り、安全性、環境性能を高次元で融合させた、日本市場に絞った新たなクルマ、新型スポーツツアラー「LEVORG(レヴォーグ)」をワールドプレミアする。また、スバルの将来目指す技術の方向性を具現化し、ジュネーブショーに出展された「VIZIV(ヴィジヴ)」のさらなる進化版「VIZIV EVOLUTION CONCEPT」や、新たな都市型SUVとしてのデザインコンセプトカーである「SUBARU CROSS SPORT DESIGN CONCEPT」などを展示すると発表した。
・LEVORG(レヴォーグ)
2014年に発表を予定し、現在開発中のクルマの名称は「LEVORG(レヴォーグ)」に決定した。「LEVORG」の名称は、「LEGACY:大いなる伝承」、「REVOLUTION:変革」、「TOURING の新しい時代を切り拓く」という言葉を組み合わせ、スバルの大いなる伝承を引き継ぎながら、次世代に先駆けた変革により、新たなツーリングカーの時代を切り拓くという意味だとしてる。
「LEVORG」は、新型スポーツツアラーのプロトタイプとして出展されるが、2014年に発表予定とされている通り、限りなく市販モデルに近い仕様と予想される。スタイリッシュで美しいスポーツカーのようなデザイン、鍛え抜かれた走り、安全性、環境性能といった基本性能とツーリングカーとしてのユーティリティを兼ね備えた日本市場に向けた新型スポーツツアラーだという。ボディは発表されたシルエットからわかるようにワゴンタイプで、日本向けという意味でレガシィ・ツーリングワゴンより一回りボディサイズを絞り込んいるはずだ。
「LEVORG」は気持ちのよい走りと優れた環境性能を高次元で両立する新開発1.6L・水平対向直噴ターボDITエンジン、次世代アイサイトといった最新技術を搭載する。1.6LのDITエンジンはついにダウンサイジング・コンセプトを採り入れたエンジンと位置付けられる。
いずれにしても「LEVORG」はスポーツカーやワゴンというカテゴリーを超越した新型スポーツツアラーとされ、大いに脚光を浴びる存在だろう。
・VIZIV EVOLUTION CONCEPT(ヴィジヴ エボリューション コンセプト)
コンセプトカー「VIZIV」は今年のジュネーブショー、フランクフルトショーに出展されたが、東京モーターショーに向けては、エボリューションの名称が加えられ、更に進化している。これまでは2.0Lディーゼルを搭載していたが、今回は1.6L・水平対向直噴ターボDITエンジンと高トルク対応リニアトロニック(CVT)に、フロント:1モーター、リヤ:2モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを採用している。
これが意味するところは、前後駆動トルクの可変配分、リヤの左右輪のトルク可変配分を行なうことができる新次元の4WDシステムということになる。さらに、新たにスバルが目指す将来の先進安全技術として、オートパイロット(自動運転)システムを搭載しているという。これは次世代アイサイトにより、加減速と自動操舵を組み合わせたシステムだろう。
・CROSS SPORT DESIGN CONCEPT(クロス スポーツ デザイン コンセプト)
「SPORT」と「UTILITY」を融合したクロススポーツのデザインコンセプトとされる。全長4300mmのコンパクトなボディながら、乗降性を高めると共に、快適な室内空間と広いラゲッジスペースを確保したパッケージングで、スバルが新たに提案する都市型SUVのデザインコンセプトだ。これは次期型XVの未来像だろう。
・CROSSOVER 7 CONCEPT (クロスオーバー セブン コンセプト)
SUVシリーズの新たなラインアップとして、7シーター/3列シートのクロスオーバーモデルとして提案される。都会的で洗練されたプロポーションで、オールラウンドな性能も表現したデザインとしている。インテリアには、個性的で質感高いタンレザーシートを採用し、上質かつ開放感あふれる室内空間としている。ボディサイズとしては1705mmというミニバン並みの全高から、高性能ミニバン的な要素も備えたクロスオーバーであることがわかる。