スバルは2019年4月18日、ニューヨーク国際オートショーでクロスオーバーSUVの第6世代となる新型「アウトバック」を世界初公開した。
スバルのフラッグシップに相応しい新型
1995年の初代モデルを発売以来、乗用車とSUVの長所を融合させたクロスオーバーSUVとして歴史を積み重ねてきたアウトバックは、今回のフルモデルチェンジを受け、6代目として登場した。
新型アウトバックは、歴代モデルと同様にどこまでも走り続けられるような安心感と快適性、荷物を効率的に積める積載性、高い質感のインテリアなど、クルマとしての本質的価値を磨き上げ、スバルのフラッグシップ・クロスオーバーSUVにふさわしい存在感を主張する。今回の新型は「知的好奇心を刺激し、新たな発見を促すクロスオーバー」というコンセプトのもと、スバル・グローバル・プラットフォームを新採用して一段と進化している。
エクステリアはダイナミックなシルエットに、厚みを強調したボディパネルや、これまでよりさらに力強さを増したオーバーフェンダーを組み合わせることで、アクティブさとタフさを強調。インテリアは、11.6インチ大型ディスプレイを備えたインフォテインメントシステムを採用し、フラッグシップならではの質感と革新的な機能性を加えている。
エンジンは低回転域から力強いトルクを発生するFA24型の2.4L水平対向4気筒直噴ターボエンジンと、直噴化により効率を高めたFB25型の2.5L水平対向4気筒エンジンの2種類をラインアップ。車体剛性を最適化する新プラットフォームと組み合わせることで、動的質感をさらに向上させている。また、運転支援システム「アイサイト」は、車線中央維持制御・先行車追従操舵制御を追加。安全運転を支援するドライバーモニタリングシステムも組み合わせ安心感を高めている。
各部の剛性を飛躍的に高めたSGPの採用により、ステアリング操作に対する正確なレスポンスを引き出すとともに、快適な乗り心地、静粛性の高い室内空間を実現。新型アウトバックは、新型レガシィと同様にボディ骨格を強固に組み立ててからアウターパネルを溶接するスバル初となるフルインナーフレーム構造の採用により、高剛性化と軽量化を両立し、動的質感を大きく向上させている。
また新型アウトバックはクラストップレベルの地上高220mmを踏襲しつつ、アルミ製ロアアームの採用など軽量化したサスペンションの動きの良さと、新設計ダンパーの組み合わせにより、ハンドリングと乗り心地を向上。
リニアトロニックCVTは、変速比幅をさらにワイドレンジ化し、油圧システムの刷新により駆動力の伝達効率を高め、高い燃費性能と走行性能を両立させている。また新規開発したリヤデファレンシャルを採用し、アメリカで要求の高いトーイング性能を従来型の2700lbから3500lbへと向上(2.4L直噴ターボエンジン搭載車)させている。
定評のあるAWDシステムに加え、アクティブ・トルクベクタリングや、滑りやすい路面などで、エンジン、駆動力、ブレーキを最適に統合制御し、悪路走破性を高めるX-MODEも採用している。
インテリアは、11.6インチフルHD縦型ディスプレイを備えた最新インフォテインメントシステムを採用。大画面の様々な情報をタブレット感覚で使えるインターフェースを備えている。スマートフォンとの接続はApple CarPlay、Android Autoに加え、スバル・スターリングを充実させ、さらに新規格のSmartDeviceLink(SDL)に準拠したアプリに対応。スマートフォンのOSを問わず、多様なアプリを使用できる。この他に緊急通報など従来からの安全機能に加え、Wi-Fiホットスポットやリモートエンジンスタートなどの充実したテレマティクスサービスを実現している。
また新型は新たにエンジン始動直後から車内を素早く暖めるPTCヒーターを2.4L直噴ターボエンジン搭載車に採用。最上級グレードの「ツーリング」には快適なシートベンチレーションを装備し、また、リミテッド/ツーリングには運転席クッション座面長の調整機能を採用している。
その他に、スバル初のハンズフリー・パワーリヤゲート、自動的に巻き取るポップアップトノカバー、より安定した積載を可能にするアルミバーをルーフレール前後に装備するなど、装備類をより充実させている。
新型「アウトバック」(米国仕様)は、アメリカの生産拠点 スバル・オブ・インディアナ工場で生産し、2019年秋から2020年型モデルとして販売を開始する予定だ。