スバルの新2.5Lエンジン、フォレスター2011年モデルに搭載

まもなくアメリカで発売されるフォレスター2011年モデルに、新開発の水平対向4気筒2.5Lエンジンが搭載される。北米向けのフォレスターは従来から2.5Lエンジンが搭載され、ターボ仕様と自然吸気仕様の2種類がラインアップされているが、2011年イヤーモデルから自然吸気仕様の2.5Lエンジンが一新されるのだ。

↑コンシューマーリポートによる2011年型フォレスター

従来北米用フォレスターに搭載されていた2.5L自然吸気エンジンは、日本市場ではレガシィに採用されているエンジンと同じ仕様で、SOHC/16バルブ、可変吸気システムを装備している。排気量は2457cc(99.5×79.0mm)で、圧縮比10.0のレギュラーガソリン・タイプだ。出力は170ps/5600回転、229Nm/4000回転を発生する。上級モデル用のターボ版とは異なり、燃費経済性、低中速特性を重視したベースエンジンという位置付けになる。

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↑従来型SOHC・2.5L

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↑新エンジンのベースと思われる3.6L

新開発された2.5Lエンジンも、もちろんベースエンジンというポジションには変更はなく、より燃費と低速トルクを強化したアップグレード版といえる。新エンジンの排気量は2498ccとなり、ボア・ストロークは変更されていることを意味する。現時点で、正確なボア・ストロークは不明だが、従来の79mmストロークから91mmストロークに変更されていると推測できる。

エンジン機構は、従来のベルト駆動SOHC/16バルブからチェーン駆動DOHC/16バルブに変更されている。出力は従来と同じ170psだが、最大トルクは236Nm/4100回転にアップしている。また燃費はEUモードで9.0L/100kmから8.7L/100kmに、EPAシティ燃費では20mpg(MT)/21mpg(AT)、ハイウェイ燃費は27mgpと従来より向上しているという。

残念ながら現時点ではエンジン本体の画像は入手できていないが、ベースになっているのはレガシィ・アウトバックに搭載されている3.6Lの水平対向6気筒を4気筒に手直ししたものと考えられる。この6気筒エンジンは圧縮比10.5で、レギュラーガソリンを使用しており、ボア・ストロークは92.0×91.0mmというロングストロークエンジンなのだ。この4気筒版と考えれば、わずかにボアアップすれば2498ccとなる、と考えるのが妥当だ。

アメリカにおけるフォレスターは、2009年にモータートレンド誌でベストSUVに選ばれたほか、IIHS(高速道路安全保険研究所)での衝突安全テストでベストの成績を記録。市場での評価も高く、なんと販売台数は35%もアップしているという。

なおアメリカでは直4エンジンはチープなエンジンとされ、V型が優位性を持つ風潮があるが、水平対向エンジンはV型の仲間とみなされ、直4エンジンよりは優位に立っているそうだ。このような背景もあって、北米向けフォレスターに新ベースエンジンが最優先で搭載されたのだろう。もちろんこの新エンジンは順次搭載車種を拡大し、日本市場には来年初夏あたりに登場すると考えられる。

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