スバル 汎用エンジン、発電機の生産・販売を終了 66年の歴史に終止符

2017年10月2日、スバルは9月末に産業機器本部が担当してきた汎用エンジン、発電機などの生産、販売を終了したと発表した。

スバルは中期経営計画「際立とう2020」で、産業機器カンパニーを自動車事業へ統合するという方針を決定していた。選択と集中という原則のもとで、自動車事業の開発リソースを増強し、競争力高めるために、産業機器カンパニーを自動車事業に統合し、エンジニアは自動車部門へ移動するということになっていたのだ。

スバル 汎用エンジン、発電機の生産・販売を終了

スバルは2002年にバスボディ、鉄道車両の生産から撤退し、2013年にロボット事業を売却。そして最後の産業機器部門を終了することで、非中核事業から撤退する構造改革が完了したことになる。その結果、スバルは自動車部門と航空機部門に経営を集中することになるのだ。

スバルの産業機器本部は、1951年に旧大宮製作所(当時は大宮富士工業)で540cc の「M6型」エンジンの生産を開始してから60年以上にわたって発電機、建設機械、産業機械、農業機械に搭載する汎用エンジンを生産してきた。近年はスノーモービルやオフロードカー向けの高性能な車載用エンジン、発電機、ポンプ等の完成商品を生産・販売していた。

スバル 汎用エンジン、発電機の生産・販売を終了 ウォーターポンプ

大宮製作所は、1943年に海軍用の航空機エンジンの部品の生産を行なうために新設され、戦後は富士産業・大宮工場で汎用エンジン、軽運搬車や林業用トロッコなどの軽車両の生産を開始し、1953年に富士重工の大宮製作所として再編された歴史を持つ。

その後、1995年にエンジン製造部門は埼玉製作所に移管され、大宮は用品本部などの事業所となり、広大な敷地の多くはショッピングセンターのステラタウンに変わっている。

スバル 汎用エンジン、発電機の生産・販売を終了 スバル埼玉製作所
スバル 埼玉製作所

汎用エンジン、発電機などは「ロビン」のブランド名で使用されて親しまれてきたが、今後のアフターサービスは、関連会社である産業機器株式会社(本社:埼玉県北本市)に業務を委託し継続するとしている。

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