富士重工業は、株式会社日本政策投資銀行(DBJ)が実施する「DBJ 環境格付」において、「環境への配慮に対する取り組みが特に先進的」という最高ランクの格付を初めて取得した。
「DBJ 環境格付」は、DBJが開発したスクリーニングシステム(格付システム)で企業の環境経営度を評点化し、優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の金利を適用する「環境格付」の手法を用いた世界で初めての融資メニューで、2004年より運用されている。
今回の格付評価では、富士重工業がスバルブランドの自動車製造を中核事業としていて、完成車メーカーとして求められる各国の厳格な環境規制に対応すべく、サプライヤーも含めた徹底したリスク管理に基づく高度な環境経営を推進しているという点が評価された。
具体的な評価ポイントは以下の3つ。まずは国内外の関係会社を含めたEMSの推進に努めつつ、全国に点在する販売特約店に対しても環境マネジメント認証の取得を慫慂(しょうよう)し、バリューチェーン全体を通して環境配慮に取り組んでいる点。そして自動車製造部門におけるISO認証取得企業からの調達率100%を維持する等、サプライヤー管理において、環境面の強化に努めていることに加え、足下では人権・労働に関する取引先調査を開始するなど、その射程を社会側面にも拡げている点が次に挙げられている。
また低燃費化・低排ガス化に向けた継続的な努力と並んで、LCA評価を用いて、より総合的な環境性能の向上を追求している点、および、運転支援システム「アイサイト」に代表される安全技術の開発に積極的に取り組んでいる点も評価の対象となった。