【SUBARU】次世代車向け車載マイコンをインフィニオンと共同設計 頭脳が変わる

スバルは2026年3月9日、ドイツの自動車向け半導体の開発・製造企業であるインフィニオン・テクノロジーズと、次世代SDV車両向けの制御統合ECUに搭載するマイクロコントローラユニットの設計に関し協業すると発表した。

インフィニオンは車載向けマイクロコントローラーチップの市場を牽引しており、RISC-V(リスクファイブ)を自動車業界のオープンスタンダードにすることを目指し、自動車メーカーの将来的なマイクロコントローラーの要件を満たす技術を開発している。

2025年にインフィニオンは世界のMCU(マイクロコントローラーユニット)チップの市場で首位に立った。さらにインフィニオンは、2025年8月にマーベル社から車載イーサネット事業を買収し、マイクロコントローラー周辺領域の製品ポートフォリオも強化している。

このような背景によりインフィニオンはソフトウェア定義車両 (SDV) におけるセントラルコンピューティング・アーキテクチャー向けに、業界で最も包括的なシステム・ソリューションを提供できる体制を構築している。

スバルは、EVと内燃エンジン搭載車で共用するE/Eアーキテクチャー(電子プラットフォーム)の構築と先進運転支援システムのさらなる高度化を目指し、車両制御情報の演算処理における超低遅延化と低消費電力化の両立を進めている。

スバルは、この実現に向けインフィニオンの車載マイクロコンピューターチップ「AURIX TC4x」の開発初期段階から設計に参画し、仕様の最適化に取り組んできた。TC4xは、「次世代アイサイト」と「AWD制御を含めた車両運動制御」を連携・連動する制御統合ECUに搭載するチップだ。これにより、先進運転支援システムおよび車両運動制御をさらに進化させ、長年追求してきた走る・曲がる・止まるというクルマの基本性能を引き上げることを目指している。

スバルは現在開発中の制御統合ECUでインフィニオンの最新の車載MCUであるAURIX TC4xを採用し、車載コンピューティングおよび車載ネットワークの強化を図ることにしている。このMCUは制御統合ECUの次世代先進運転支援機能のメインコントローラーとして、カメラやレーダーなどのセンサー情報の融合や判断制御処理をリアルタイムに行なうことにより、より高速で信頼性の高い運転支援機能を実現することができる。TC4xは、最大6つのコアを500MHzでロックステップ動作させる、自動車の機能安全分野で定義される最高レベルまでの車載向け機能安全に対応している。

柴田英司最高デジタルカー責任者

スバルの執行役員である柴田英司最高デジタルカー責任者は、「スバルは、将来の車両向けに次世代アイサイトと車両運動制御を連携・連動する制御統合ECUの開発に取り組んでいます。インフィニオンのAURIX MCUは、制御統合ECUにおける堅牢なセンサー情報の統合とリアルタイム制御を支える中核技術であり、次世代の先進運転支援システムと車両運動制御の進化を支える重要な要素です。インフィニオンとは長年にわたり信頼関係を築いており、AURIX MCUについても開発初期段階から設計の最適化に取り組んできました。今後もこうした信頼関係を大切にしながら、次世代MCUについても引き続き期待しています」と語っている。

ピーター・シェイファー上級副社長

インフィニオンのピーター・シェイファー上級副社長兼・車載販売責任者は、「先進運転支援システムの高度化に伴い、システム全体としての信頼性の高いリアルタイム動作が重要になります。市場を牽引するMCUであるインフィニオンのAURIXによって、私たちは、スバルが車両全体で信頼性の高い判断および制御を実現するための基盤づくりを支援します」と語っている。

インフィニオン・テクノロジーズ 公式サイト

スバル 関連記事
スバル 公式サイト

ページのトップに戻る