セレンスとwhat3wordsの共同ソリューションをスバルが採用

自動車業界向けにAI・音声コントロール技術を提供するセレンスと、革新的な位置情報サービスプロバイダー「what3words」は2023年1月6日、音声対応ナビゲーション・ソリューションを世界の主要自動車メーカーに提供することを目的に継続的な戦略パートナーシップを結んだことを発表した。両社のソリューションを導入した自動車の数は2年で2倍に増加しており、ドライバーの車内ナビゲーション操作の簡素化に向け、世界の主要な自動車メーカーが次々と採用している。

セレンスとwhat3wordsは、ビンファスト(ベトナム)、メルセデス・ベンツ、タタ・モーターズ(インド)などの世界の自動車業界の主要ブランドと長期的なパートナーとして提携している。両社の共同ソリューションの活用に先鞭をつけたのはスバルで、セレンスとwhat3wordsの音声対応ナビゲーションをアメリカと日本で展開することになった。スバルは日本語のwhat3words音声入力機能を提供する最初の自動車メーカーである。(日本では新型クロストレックから採用)

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what3wordsは、世界中のあらゆる場所を3メートル(10フィート)四方に区切り、それぞれのマス目に固有の3つの単語の組み合わせ(what3wordsアドレス)を割り当てるという位置情報の検索に革新的な方法を提案するシステムだ。例えば、「///professional.answers.attracts」は、米国ネバダ州のレッド・ロック・キャニオン・オーバールックの入り口を、日本語・東京なら「///ながめ。つかれ。てんき」の3ワードで東京タワー・駐車場入り口を表わす。

東京タワー駐車場入り口の例

このような3つ単語を使用するwhat3words独自の住所入力モデルと、業界をリードするセレンスの会話型AIと組み合わせることで、ドライバーはより滑らかで正確、使いやすいナビゲーション機能を利用できるようになるのだ。

クロストレックに搭載されるwhat3words

この統合ソリューションは現在7言語で利用でき、さらに多くの言語での対応が開発中だ。また、車載インフォテインメント・システムに組み込むことができるため、ドライバーは接続性に関係なく正確な目的地をナビゲートできるようになるのだ。

what3wordsの共同創業者クリス・シェルドリクCEOは、

「正確な位置情報とシンプルな音声認識インターフェースを組み合わせることは、what3wordsの主要なミッションです。革新的なセレンスと協力することで、幅広い言語で機能する高精度で信頼性の高いソリューションを構築できました。自動車業界の大手企業で採用が増えていることを誇りに思います」

と語っている。
セレンスのニールズ・シャンツ最高製品責任者は、次のように述べている。

「ナビゲーションは、車載アシスタントで最も頻繁に使用される機能の一つであり、正確で使いやすいことは、ユーザー認知と車載用音声技術の採用に不可欠です。what3wordsの驚異的で革新的なロケーション・ソリューションに当社の音声技術を適合することで、スバル、ビンファスト、メルセデス・ベンツ、その他の自動車リーディングメーカーは、ドライバーに快適で簡単な対話体験を提供できます」

what3wordsは2013年にロンドンで設立され、無料で位置情報を伝える最もシンプルな方法を提供している。全世界を対象にアップデート不要でオフラインでも使用可能なソリューションだ。3つの単語で表された住所によって、ピンポイントで正確な位置情報を人と共有したり、自律走行車やEコマース決済のようなプラットフォームに簡単に住所を入力したりすることができるようになる。また、音声入力にも最適化されており、入力ミスがあると直ちに識別・修正してくれるエラー防止機能を搭載している。

what3wordsは、iOSと Androidで無料のwhat3wordsアプリが利用できる。50以上の言語からオンラインマップを使用してwhat3wordsの住所を検索、共有、ナビゲートすることができる。

what3wordsの詳細情報:https://what3words.com/about

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