2017年6月8日、日産はミドルクラスSUV「エクストレイル」をマイナーチェンジし、同日から発売した。エクストレイルは2013年12月にデビューし、2015年12月に仕様向上を行なっているが、内外装を含めたマイナーチェンジは初めてとなる。
日産のグローバル戦略車であり、CMFプラットフォームの採用1号車となるエクストレイルは、アメリカでは「ローグ」、ヨーロッパでは「キャッシュカイ」とそれぞれ独自の車名が与えられているが、狙い通りグローバル市場でヒット作となっている。また日本市場でもMクラス(Cセグメント、C+セグメント)のSUVの中で販売台数トップ、シェアは36.5%と日産の屋台骨を支える重要な車種だ。
■プロパイロットを搭載
今回のマイナーチェンジのコンセプトは、「先進のタフギアとしての強みを継承・進化」させることで、具体的にはプロパイロットの採用を始め充実の先進安全装備、魅力アップの新装備と仕様変更、エクステリアはよりダイナミックに、インテリアは質感を高めるといった内容だ。
何と言っても注目は、今回からプロパイロット(20X、20Xハイブリッドにメーカー・セットオプション)を新搭載したことだろう。セレナに続くプロパイロット採用第2弾となる。プロパイロットは、高速道路の同一車線でのアクティブ・クルーズコントロール+渋滞時の自動追従機能を持っており、ロングドライブではドライバーの疲労を軽減できる。
マイナーチェンジされたエクストレイルは、エクステリア、インエリアともにフェイスリフトが行なわれ、エクステリアはよりタフなイメージを強調し、インテリアは質感を高めている。エクステリアはバンパー、ヘッドライト、リヤランプのデザインを変更。
特にヘッドライトはプロジェクター式LEDライト、ハロゲン式ライトのいずれもシャープなデザインとし、リヤもLEDを採用してよりモダンでクリアなデザインになっている。
ボディカラーは新色を6種類追加し、合計12色と豊富なカラーバリエーションを展開している。
インテリアは、インスツルメントパネルの加飾、ステアリングホイール、シフトセレクターのデザインが変更された他、シート表皮やドアトリムの素材を変更。
機能面では、プロパイロットの採用以外では、手を触れることなくリヤバンパー下に足先を入れて引く動作をすることでバックドアが自動開閉する「リモコンオートバックドア」(20X、20Xハイブリッドに標準装備)、「インテリジェント・パークアシスト」(メーカーオプション)も追加されている。
ハイブリッド・モデルは、空力性能の向上、アクセル・オフ時の回生量の増加制御などを新採用し、JC08モード燃費で20.8km/Lを実現。減税対象となっている。
なおオーテック・バージョンも同時にマイナーチェンジしている。さらなる上質さを追求する「モード・プレミア」、SUVらしいタフさを強調した「エクストリーマーX」もデザイン変更し、新たに「助手席スライドアップ・シート仕様」も設定している。