日産は2020年10月19日、C/DセグメントのSUV「ローグ」(日本名:エクストレイル)の3代目となる新型「ローグ」を10月下旬からアメリカ市場で販売を開始すると発表しました。新型「ローグ」は、日産構造改革「Nissan NEXT」を牽引する期待のグローバル モデルとなっています。
現行の2代目ローグは2013年にデビューしており、7年間を経てようやくモデルチェンジしたことになります。この新型ローグは2020年6月にアメリカで2021年型モデルとして発表され、9月からアメリカのテネシー州スマーナ工場で生産が開始されています。
この新型ローグは、新たにCMF CDプラットフォームを採用。全長4648mm、全幅1839mm、全高1699mm、ホイールベース2705mmで、現行モデルとの比較では全長は-40mm、全幅は+19mm、全高は-30mm、ホイールベースは変更なしとなっています。
搭載エンジンは、現行モデルは2.0LガソリンのMR20DD型、海外仕様は2.5LガソリンのQR25DD型、2.0LディーゼルのR9M型などがラインアップされていましたが、新型は新開発の2.5LのPR25DD型ガソリンエンジンが搭載され、CVTトランスミッションと組み合わされます。
新型ローグのアピールポイントは、新開発のエンジンに加え、新開発のビークルモーションコントロール(車両制御技術:前後左右方向のトルクベクタリング)の採用、4WDモデルは全方位運転支援システム(セーフティ・シールド360)の標準装備、進化したプロパイロット(北米での名称:ProPILOT assist with Navi-link)を搭載しています。
ナビ連携の新プロパイロットは、ナビゲーションの高精度地図情報を活用して高速道路のカーブや分岐などで適切な車速に調整できる新機能を備えています。高精度地図情報は、アメリカ市場ではトムトム社製が採用されました。
新型ローグはFFと4WDが設定されており、4WDの制御モードはダイヤルで選択が可能で、スノー、オフロード、舗装路、エコ、スポーツの5モードが設定されています。
最上級グレードのインテリアは、表示をカスタマイズできる液晶メーターパネル、インスツルメントパネル中央の9インチ タッチディスプレイ、さらにヘッドアップ ディスプレイを装備するなど完全デジタル化。もちろんApple Carplayとの連携も可能になっています。
アメリカ市場ではこのクラスのSUVが最激戦区で、新型ローグはトヨタRAV4、ホンダCR-Vなどと競合することになります。
アメリカ市場での価格は、FF駆動のエントリーモデルが270万円~、4WDの最上級グレードで388万円までとなっています。
現在の日産は、アメリカ市場でのブランド価値再構築と販売力の底上げが最重要課題ですが、日産の再生はこの新型ローグの成功にかかっているといえます。